社会保障の「解」~ローフードは社会を救う解決策となるか?
最近のマイブームといえばいいのだろうか、私を魅了してやまないのはローフード(Raw Food)だ。信じられないと思うがローフードを始めた昨年末12月初旬から3ヶ月で6kgもやせることができた。ただやせただけでなく体調もすこぶる良い。睡眠不足もあまり気にならなくなったし、健康診断に行ったらガンマGTP(肝機能の数値)が3ヶ月で67→33に変化していた。この数値だけは全盛期(大酒飲みで体重90kgの頃)の頃からあまり変化は無かったのでとても驚いた。そして現在もこの快進撃は依然として継続中なのである。
ローフードとは別名:リビングフードともいい、生野菜やフルーツを48度以上で加熱せず食する食事療法のことである。ベジタリアンというと動物性の食材を口にしないことをいうが、ローフードはさらにそれが進化したものといえよう。
そういうと「そんな難しいことは自分には絶対無理!」という方がいそうだが、決してそんなことはない。至って簡単だ。料理など何一つ出来ない私にも野菜を切ることくらいは出来るからだ(笑)。冗談はさておきローフードを語るとき知らなければならない前提条件がある。2点挙げよう。
1点目は食生活には8時間周期のサイクルがあるということだ。
・ 04:00-12:00(8時間)排泄の時間 ~朝、トイレが近いのはこのためだ!
・ 12:00-20:00(8時間)消化の時間 ~20:00までに食べ終われば太りにくい!
・ 20:00-04:00(8時間)吸収の時間 ~寝る前に食べるな!というのはこのためだ
この8時間単位で体、特に胃を中心とした消化器系が動いているということだ。朝しっかり食べなければならない、と言ったのは誰だろう?私の知っている限り、トースターを発明したエジソンがトースターを売り込みたくてやったという話は聞いたことはある。でも我々が寝ている間にも消化器系は働きづくめである。私もかつて朝しっかり食べて夜遅くまで飲んで本日の締めはこってりラーメンで!なんて生活をやっていたが、消化器系に掛かる負担は相当なものであったろう。仕事でも毎晩、睡眠時間なく働いたらいつかはぶっ倒れるだろう。それと同じことを24時間・365日、自分の体にさせているということだ。
ローフードは基本的に朝摂るのはフルーツだけだ。酵素とフルーツに入っている水分をたっぷりいただいてそれで終わりということ。そして12:00-20:00の消化の時間に昼・夕食を摂るのである。私にとってはこれだけでも相当効果があった。利に適っている上、無理に食べない分、仕事中も眠くならないという利点もある。日中、特に食後に眠くなるのは酵素を大量に使って消化器系がフル稼働しているためらしい。2点目はその酵素についてだ。
2点目の前提は酵素の働きについて述べる。酵素(エンザイム)は消化はもちろん吸収・輸送・代謝・排泄に決して欠かせないものだ。そしてこの酵素は人体内で作ることが出来ないため、食べ物から摂取する必要がある。しかし酵素は野菜やフルーツに含まれるが48度以上で加熱してしまうと破壊されてしまうという難点がある。つまり加熱消毒や加熱調理された食品・加工食品には生きた酵素は含まれていないということになる。ということは体内に貯蔵された酵素は消化の都度、減ってしまうということだ。昔からおばあちゃんに野菜を食べるよういわれてきた理由がわかった気がする。酵素が含まれる野菜やフルーツを食べず、肉や加熱野菜ばかり食べているということは、こういうことを知ってしまうと実に恐ろしいことではないか。ローフードを始めた方がダイエットや体質改善はもちろんのこと、美白、便秘、冷え性、アンチエイジング、デトックスに効果があったといった数々の証言はうなずけるものだ。なぜなら酵素を摂ることによって何かの原因によって阻害されていた人間本来の働きを取り戻した!という単純明快な理由が導き出せるからである。
このあたりについては、私のマイミク(SNS:mixi上の友人、my mixiの略)石塚ともさんの著書「ローフード 私をキレイにした不思議な食べ物(ハーモ二クス出版)」を是非ご参照いただきたい。石塚ともさんBlog http://rawbeauty.seesaa.net/
本のモデルとなったスザンナさんがどんな食生活をしてどんな風にキレイになっていったかがわかりやすく書いてあるのだ。
マイブームはこのあたりにして本題に入る。
社会保障を研究する立場から、この画期的で喜びに満ちた食生活がもたらす社会への影響を考えてみたい。4点挙げる。
1. 予防医学として極めて効果の期待できる方法である
下記チャートの通り、我が国の公的医療保険は破綻も同然である。

このような状況にあっても、政府は小手先の改革しか掲げていない。つまり誰も責任を取らず、なし崩し的に破綻させるのである。
政府の保障が当てに出来ないなら、個人が医療費を負担する必要が無いよう、自己管理を強化していくしかない。
ローフードは、これが欠けると人は生存出来ないといわれる「酵素」「水」「カロテノイド(植物色素)」が同時に摂れる。ローフードはおそらく予防医学のスタンダードになるのではないか?私はそう感じている。
2. 野菜中心の食材が食糧問題を解決する可能性がある
世界的な食糧問題と併せて、我が国の食糧自給率の低さ(37%)が叫ばれているが本当だろうか?ご存知の方も多いと思うが我々、特に先進国に住む者が肉食を止めれば全世界の人々に食糧をもたらすことが出来るのである。ポール・マッカートニーがナレーションをしている約22分の映像を是非ご高覧いただきたい。
http://www.youtube.com/watch?v=gmNSkdPgxNc&eurl=
同じ1kgでも野菜1kgに対して、鶏肉1kg=野菜4kg(4倍)、豚肉1kg=野菜7kg(7倍)、牛肉1kg=野菜11kg(11倍)、の家畜用食糧(野菜)が背後に消費されているのである。
さらに我が国は約3,000万人分の野菜を捨てている実態がある。つまり実のところ我が国は既に食糧自給が可能なのである。どうかこの事実に気付いて遥か遠い国からの化石燃料を焚きながら輸送された輸入食材に頼らずとも、地産地消することによって多くの問題が解決することを知っていただきたい。
また人間の体は動物性の食材を必要としない上、食材となる家畜動物達がどのような惨い殺され方をしているか、是非ご一考願わずにはいられない。
http://coco-art.com/lohas/
私はこれらのことを知ったため、ベジタリアンになったのである。
3. 農業にスポットを当てることによって農村のある地方を再生させることが出来る可能性がある
昨今の金融恐慌に発する世界的な縮小経済によって雇用が失われる、という危機感を感じている方が多くおられることと思う。我が国は失業率:4.4%(2009年2月)であるが対前年で27万人が失業していることを考えると実に恐ろしいことだ。お先に大恐慌に突入した米国では失業率:8.1%(2009年2月)であり、なんとカリフォル二ア州においては失業率:11.2%(2009年3月)という未曾有の雇用の危機を迎えている。
前回の投稿「社会保障の「解」~ベーシックインカムは社会を救う解決策となるか?」で述べたが、ベーシックインカムを最初に提唱したダグラスによれば、オートメーション化が進んだ現代、80%の人々が潜在的失業者だという。このことを考えたとき人間の生活に最低限必要な衣食住のうち、絶えず消えてなくなる「食」については政府や原産国に頼らなくとも、また失職したとしても最低限家族が食べていけるだけの食糧調達先は確保しておくべきではないだろうか?もし現代のような偏った工業・金融・情報社会で都市に人口が集中している状況から地方に人口、特に働き盛りの若い労働の担い手が分散して定住し、農業の担い手となっていけば、雇用の問題も一気に解決する可能性がある。地域には地域だけに流通させることが出来る地域通貨やバーター(物々交換)が成り立つ土壌があるからなおさらである。
4. 地球環境問題を大きく改善出来る可能性がある
上記1-3で見た「健康」「食料自給率向上」「地域再生+雇用創出」は言うまでもなく命を育んでいくことにつながっている。人間が自然と共生した豊かさを育むということは環境破壊を修復の方向に大きく変えていける可能性がある。
私は友人で敬愛する、きくちゆみさんの自宅に行った際、土-川-海-空-山-土…といったように全ての自然は繋がっているということを教えられた。我々もこの自然の循環の一部であるということだ。ゆみさんの新著「地球を愛して生きる(八月書館)」はそうしたことを感じさせてくれる一冊だ。この本も是非ご参照いだだきたい。
http://kikuchiyumi.blogspot.com/
地球環境が修復されるということは、その循環に位置する我々人類にも限りない見返りがもたらされることだろう。健康という観点を考えたとき地球環境の問題は決して避けて通ることは出来ない。ローフードは地球環境の観点からも社会保障制度の破綻回避に大きな実りを与えてくれるという期待がある。
まとめに入る。社会保障の究極の目標は、制度は一応完備されているけれども誰もその制度を使わなくてすむ、という状態ではなかろうか。つまり病気一つせず長生きしても経済的に困らない生活を手にすることである。これが国民総幸福に繋がるのだ。
ローフードは上述の通り、この実現可能性を秘めている。
自分(健康・美容)にとって良し、社会(雇用・経済)にとって良し、政府(納税者・社会保険料負担者)にとって良し、地球環境(動物・地球・人類)にとって良し、ローフードは極めて有益な手段(解)として私は大きな期待を膨らませている。
是非一度、騙されたと思ってローフードを一考してみていただきたいと切に願う。

田辺祐晟 (たなべ・ゆうせい) 社会起業家 NPO法人社会保障研究所代表1969年生まれ。同志社大学卒業後、損害保険業12年間、生命保険業4年間で、法人・個人など数千件のフィナンシャルコンサルティングを経験。 2008年3月ビジネス・ブレークスルー大学院にてMBAを取得。同時に社会起業家として活動を開始。社会保障の在り方の視点から現在の資本主義、正確には「貨幣制度」の在り方に問題提起をしている。



