社会保障の「解」~人体内にICチップ?まっぴらごめんだ!
社会保障番号を導入するか?しないか?の議論について言及しておこう。その前に世界を取り巻くサイバー社会について全体像を見ておくこととする。
元々は軍事目的で開発されたIT(Information Technology)技術が世界をボーダレスにしていることは言うまでもないだろう。世界がリアルタイムでつながってしまったということだ。米ソ冷戦がソ連の崩壊によって米国の勝利が決定的になるや、米国はIT技術を開放し、ニューエコノミーを創り出し覇権を握ったということは周知のことと思う。日本製品が世界を席巻した1980年代初頭に米国は製造業に見切りをつけITと金融に大きく舵を切ったとの見方もあるだろう。
マイクロソフト、Google、Amazonなどの世界の巨大企業は今やIT関連企業が多くを占めている。ITの世界ではプラットホームを押さえたものが勝つ、といわれる。これらの企業は競合をなぎ倒しながらプラットホーム戦争に勝利した企業たちだ。こうした企業たちはボーダレス(国境を越えて)に、サイバー社会を通じて、マルティプル(乗数倍)に成長するという特徴を持っている。従来型の実体経済でモノを仕入れて売っていた産業から見ればまるで突然変異が起こったかのようだ。師:大前研一氏はこうした企業を“ゴジラ企業”と名付けている。
「0,1、10,11・・・」という二進法で成り立っている商材だけでリアルなものは何もないこれらの商材がなぜ莫大な富を生むのかといえば情報であろう。顧客はインテリアのために机の上にかさばるデスクトップを買うのではない。そのパソコンを使うことで得られる情報に価値を見出しているのだ。確かに大衆が得る情報量はWindows95(インターネット・エクスプローラー搭載)の発売前と後では雲泥の差であるように思う。今や誰もがITで手軽に本日の天気や世界中のニュースを拾ってくることが出来る。このIT最大の受益者の一人が我々のような草の根運動をやっている社会活動家だ。低コストで情報の収集や発信が出来、時間と場所を選ばず交流を図ることが出来るようになったからだ。面会することも大事ではあるが動画で相手の顔も見ることが出来てしまう昨今、わざわざ会いに行くのがバカらしくなるほどの便利さがある。
膨張し続けるIT上の情報がどこまで広がっていくか?またどこで規制が入るか?は私にもわからない。ただし利用者にとっても良いものであれば使えば良いのではないか、というのが私の持論である。ただし一定の制約を設けたい。それはITが大衆を支配するための道具になってはならないということだ。
うそのような本当の話があることを911同時多発テロに米国政府が関与していた疑いがあるという例を本Blogでも採り上げたが、特にICチップを人体に埋め込むという話に何かキナ臭いものを感じる。
本当かどうかは知らないが、ベッカムが息子の誘拐防止ためにICチップを息子の体に入れたとか、米国ではペットにICチップを埋め込むのが一般的だとか、こうしたプロパガンダに乗せられてはならないと思う。まだ人体に与える安全性も確認されていないのである。
また社会保障番号がICチップの識別番号となったとき、そして社会保障番号がクレジットカードやETCなどの電子マネーや運転免許証・パスポートなどの識別番号になったとき、人々の生活は丸裸になる。その人がどこにいて、どういう経路でどこに行って、何を買って、どういう治療をしているのか、という個人のプライベートが全て誰かに把握されてしまうということである。現代のIT技術をもってすれば実際にこれらのことは朝飯前だろう。犯罪者を追いかけるには役に立つだろうが、社会を正そうという活動もそれが邪魔になる連中にとっては情報を筒抜けに出来る。また個人にとっても、探偵を雇わなくても配偶者の動向が全て丸裸に出来るという訳だ。誰がこんな恐ろしいことに同意しようか!
911同時多発テロに関してアーロン・ラッソが命を賭して述べてくれているとき、同時にICチップの人体埋め込みによる大衆の支配計画についてもニコラス・ロックフェラーの発言を証言してくれている。是非この20分程の映像だけは一度ご覧いただきたい。この世には大衆を支配して楽園を築こうとする悪党がほぼ確実に存在しているようである。
アーロン・ラッソがロックフェラーとの会話を語った衝撃のインタビュー(日本語字幕版)http://video.google.com/videoplay?docid=-5219614342883260978
ある悪党達が、社会保障番号、ICチップ人体埋め込み、クレジットカード、電子化、さまざまな手段をプロパガンダに載せて文字通り我々を家畜しようとしていることが本当かどうか?まず検証してみる必要はないだろうか?
私は彼らの望み通りになるのはまっぴらごめんである。
結論に入る。ICチップの人体埋め込みは論外、また社会保障番号はクレジットカードなど他の識別番号には使わない、という一定の条件を満たすなら社会保障番号は以下の理由から導入止むなし、というのが私の見解である。
【社会保障番号導入の理由】
① 医療の給付漏れ、年金の記録漏れなどのセキュリティ上の問題を回避するため
② 事務コストの削減のため(社保庁・厚労省などのリストラのため)
③ 被保険者の利便性のため
例えば、レセプト(診療報酬明細書)がどこにあって何でとまっているのか?また昨年夏頃、「ねんきん特別便」なるものが来て年金記録漏れの確認があったが、これも自分がいつでも世界のどこにいてもオンラインで確認できた方が安心ではなかろうか?
つまり手作業の非効率性と不確実性を置き換えるための社会保障番号+IT化なら多くの方も賛同できるであろう。莫大な社会保障費を背景に強大な利権を持つ悪の温床、社保庁と厚労省の利権の剥奪にもなるならなおのことである。もちろん社会保障費の削減が保険料の軽減になることは言うまでもないことである。
さらにこうしたインフラを背景に、被保険者(加入者)・保険者(保障の提供者)がITによってつながり相互扶助のネットワークを形成することも可能となる。
社会保障は被保険者が最上位にいるのであって、決して政府が主役ではない。
そして被保険者はどこの保険者に加入するか選べることが理想である。またそれぞれが一定の個人情報などのセキュリティがあるものの基本は相互扶助のネットワークで繋がっており、重複加入・重複請求・加入漏れがない状態になっていることが望ましい。
被保険者にどこで加入するかの選択権があり、保険者に引受可否の選択権があれば、サービスの質やサービスメニューに自由度が生まれる上、参加意識も生まれる。
社会保障の究極の目標は、制度は一応完備されているけれども誰もその制度を使わなくてすむ、という状態ではなかろうか。
第三の社会保障は「被保険者・保険者双方が参加型であり、一体となってより良い制度を創りあげていく」というところに価値があると感じる。そのために私は社会保障番号+IT化は有効利用されることが望ましいと思うが皆さんはいかがだろうか。

田辺祐晟 (たなべ・ゆうせい) 社会起業家 NPO法人社会保障研究所代表1969年生まれ。同志社大学卒業後、損害保険業12年間、生命保険業4年間で、法人・個人など数千件のフィナンシャルコンサルティングを経験。 2008年3月ビジネス・ブレークスルー大学院にてMBAを取得。同時に社会起業家として活動を開始。社会保障の在り方の視点から現在の資本主義、正確には「貨幣制度」の在り方に問題提起をしている。



