2020年問題の当事者として~団塊世代は老後の不足資金をどう補うのか
岩戸景気(いわとけいき)を上回った長期景気回復も、実感がないままに終焉してしまった。これから予測できるのは、景気後退とインフレという最悪のパターンの幕開けという恐怖時代だ。
そんな状況の反映なのか、個人の金融資産は定期性預金へと向かっているようだ。日本人の危機管理能力が優れていると観るべきなのだろうか?ある調査結果によれば、2007年の団塊世代の退職金は、概算15兆円で、その80%以上がご近所の金融機関の預金に振り向けられているそうだ。将来の不安への備えとして、リスクをとらずに安全性第一と考えて、このような資産配分にしているのだろう。だがそれが本当の意味での“備え”といえるのだろ言うか??
団塊世代の一人として、日本の人口動態変化、すなわち2020年問題を心配せずにはいられない。2020年問題とは、高齢者を支える若年世代の比率が2対1になってしまうということである。世界の人口が急激に増加する中で日本の人口は減少し、しかも高齢者比率は増加するという極端なアンバランスな社会構造になってしまうということだ。
戦後の物資欠乏時代に生まれ、高度成長の流れの中で必死に働き、総中流社会を築き、先人達の生活の安定のためにせっせと年金を払い続けた世代が あと12年後にお金欠乏時代に直面するとしたら、なんとむなしい人生だろう?生活を維持する手段として年金に頼れないと仮定すると、不足するお金をどのようにして補うのだろうか?
解決の方法は何通りかある。
① 少しぐらいの蓄えを当てにせず、定年後もせっせと働く=収入を増やす
②生活水準の見直しをして支出を減らす
③現在ある資産の有効活用を考える
残念ながらこのぐらいしか我々の選択できる手段はない。次回から具体的手段について説明してゆこう。


正木彰夫(まさき・あきお) NPO法人日本IFA協会副理事長
1947年生まれ。東京経済大学卒。日系証券に13年勤務後、1984年メリルリンチ日本証券入社、日本株式営業・円貨債券営業部長、1993年法人営業副本部長(マネージングディレクター)、1998年執行役員。2002年退社し、独立系フィナンシャル・アドバイザーを開始。同時に金銭教育の普及活動に取り組む。日本コンチネンス協会理事。



