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	<title>泉谷裕の「経営を誘導する管理制度」</title>
	<link>http://kotonoha-media.com/blog/izumitani</link>
	<description>「情報化マトリックス経営」を実現する管理会計の発想法</description>
	<lastBuildDate>Sat, 13 Mar 2010 00:54:09 +0000</lastBuildDate>
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	<item>
		<title>企業経営と為替変動リスク～グループ内の取引は「コスト通貨建て」で行おう</title>
		<description>企業活動がグローバルになっている以上、為替の変動リスクは避けられない。わが国では以前は外国為替管理法によって貿易は標準決済を求められていた（標準外決済は個別に政府の承認を要した・・・1980年に改正）。

標準決済はハードカレンシー（国際決済通貨）によらなければならず、日本の貿易の大半は国際通貨の中心であるＵＳドルが用いられていた。この経過から現在も日本の輸出輸入ともＵＳドルを多く用いている。これに対してドイツは貿易相手国がヨーロッパ諸国の占める割合が多いことと、ドイツの経済力が強かったこともあって、伝統的にドイツマルクを貿易に使用している。

輸出の自国通貨比率
日本　　　　　　　ドイツ（西ドイツ）
1970年　0,9％　　　1970年代　 80％
2001年　35％　　　 2002年　　49％
2007年　38％ 　　　2005年　　61％
（週間東洋経済　2008年11月15日号　野村證券資料より）

日本の貿易も1970年当時と比べると自国通貨建ての比率は多くなってきており、為替レートの変動に対する耐久力は強くなってきた。しかしドイツに比べるとまだまだ輸出に使われる自国通貨の比率は低く、為替レートの影響は相対的に大きい。

企業は為替対策として、現地生産、為替予約、資金調達と資材調達の多様化に努めなければならないが、それに加えて、貿易の決済方法を多様化し、円建ての価格や円クローズ契約をより一層すすめなければならない。

企業経営と為替変動リスク

経済活動がグローバル化する中で、多くの製品は複数の国や地域のいくつもの企業の手をへて素材から完成品になる。

そうした国や地域をまたがる過程で、何らかの形で為替変動のリスクに晒される。この影響は消費者やサプライチェーンに関わる各企業が負わなければならない。そして時には生産地を変える必要性を迫られたり、その事業の撤退に至ったり、あるいは消費者に負担を強いるときもある。しかし短期的にはサプライチェーンのなかで、弱い立場のものが比較的多くの負担を強いられている。

勿論、各企業は為替の変動などの外部環境変化に対してのさまざまな諸策を講じ、抜本的なコストダウン策を企画実行して企業体質の変革を促進し、短期長期に対応しなければならない。しかしながらこのような為替の変動がなくても企業は常にコストを低減するため最大限努力しており、為替の変動があったからといって急にコスト引き下げをできるものではない。

したがって、サプライチェーンの一つの段階の企業だけが為替変動のリスクを負担するのではなく、リスクを分担し、公平な負担を負うことで、サプライチェーン全体として新しい製品やサービスを生み出すための価値を創出し続けていかねばならない。

為替変動時の価格政策の重要性

日頃から長期的に為替変動に影響されない企業体質や体制を作って対応しなければならないことは言うまでもない。しかしながら為替の変動は短期的に発生し、サプライチェーンの各段階での為替変動による影響の負担はかたよる。

企業は赤字のままでは継続できないし、再投資できない状況を長期にわたって継続できない。何らかの対策を講じてなければその製品の事業の継続ができなくなり、顧客に対する責任を放棄することにも繋がりかねない。

そこでコストの引き下げが出来ない以上は、価格の是正も行わなければならないが、実質価格の是正は双方の取引者間では利害が反する。コスト通貨が高くなる場合に現地通貨での値上げは購入者の負担が増加し、購入者は価格調整に抵抗するであろう。さらに市場には常にその当事者だけが存在しているわけでなく、競争関係がある。競争者のコストが低ければ、あるいは競争者が自己の利益を減少してでも市場の占有率を重視する政策を採れば値上げに消極的になり、市場価格は上がらない。

コスト通貨が下がっている場合は、もし購入者国の通貨での価格を放置すれば競争者の価格政策よっては市場シェアをとられるであろう。従って顧客の対応や競争者の動きをよく見ながら適切な対応をしなければならない。

グループ内の取引はコスト通貨で行う

事業をグローバルに展開していくなかで海外需要に対応するためには、大別すると以下の5つがある。（商社経由を除く）
 
①    国内で生産して海外の顧客に直接輸出する
②    国内で生産して海外に設置した販売子会社を経由して販売する
③    海外生産会社に国内で生産した半製品を供給して海外生産会社が完成品まで仕上げたものを直接販売する
④    海外生産会社が生産したものを国内に輸入して販売する
⑤    海外生産会社が海外販売子会社を経由して販売する　

①を除くと企業グループ内でのクロスボーダーの取引である。製品の種類が多くかつ一点一点の価格が安い場合は、個別の価格改定は日常的には対応できないので、生産会社から販売会社間の取引はコスト通貨建てで行うことが望ましい。

コスト通貨は生産会社の所在地国通貨を指すとは限らない。例えばタイの生産会社がアメリカの販売会社経由で販売する場合は、タイ生産会社のコスト通貨は原則タイバーツである。しかし、タイの原価に占めるコストが、日本からの輸入原材料や日本からの輸入機械装置で生産する比重が大きいときは円がコスト通貨になる。

このようにすると、海外販売子会社は、顧客向けの販売が販売地国通貨で、輸入が生産会社国のコスト通貨となり、為替変動のリスクに晒されることになる。したがって販売子会社は為替変動に敏感にならざるをえない。為替変動に敏感になると価格調整をふくめて市場の状況の情報を適切に把握し、必要部門に報告したりして、タイムリーな行動につながる。

これに対して海外販売子会社との取引を販売国の通貨建で行っていると、海外販売子会社は生産国通貨の為替レートが上がって、生産部門の収益が悪化しても対応が遅くなったり、顧客の好まない価格改定を行うことを躊躇する。

一方、顧客に対する価格改定交渉は市場価格から遊離するわけにはいかない。競争者のコストは必ずしも自社と同じとは限らないし、上述のように販売政策上、自社の利益を犠牲にして価格調整に入らないこともある。そこで顧客への価格改定が十分に出来ない時や市場政策上、価格調整が行わない時は、市場状況をすみやかに把握し、事業部や生産部門に対してその情報を発信しなければならない。そして価格政策や根本的な事業の見直しを行い、為替変動による損失の分担を全社での対応につなげ、適正利益と市場シェアの確保を図らなければならない。

逆にコスト通貨の為替レートが下がった時には、余剰利益は速やかに顧客に適正に還元しなければならない。販売国通貨建てで取引を行っていると、販売部門は生産会社の余剰利益に気づくのが遅くなることで、価格改定がおくれ、競争者が積極的に価格改定をすると市場を失う危険がある。このように市場に一番近いところにいる販売部門が、積極的に市場状況を把握し、行動につなげる仕組みが必要である。

販売価格の建値の通貨は市場と顧客との関係で決まる

グループ内の生産者と海外販売子会社との間の建値は、コスト通貨で行うのを薦めるが、顧客との間の建値がコスト通貨になるとは限らない。これは顧客との交渉ごとであり、受け入れられるとは限らないし、市場政策上、得策になるとは限らない。ここで建値をコスト通貨にするというのは、あくまでグループ内のことである。

グループ内建値をコスト通貨にするのは、グループ内の経営管理手法であって、市場に近い海外販売子会社が為替の変動リスクに晒され、為替の動向に敏感になることで、日常の価格政策に細心の注意が払われるようにするためである。そうすることで販売子会社は為替変動リスクを日頃から回避しようと努力するようになる。

すなわち価格見積りの有効期限の明示なり、顧客にコスト通貨建て、もしくは為替クローズ（一定の範囲で為替変動に合わせて販売価格の改定をする）契約を受け入れてもらう交渉を日常的に行う。当然、顧客は簡単にはコスト通貨建てを受け入れないであろう。しかし他の競争条件である価格や品質、デリバリーなどを考慮して、コスト通貨条件を受け入れてくれる可能性もある。とりわけコスト通貨の為替レートが安くなる時は受け入れられ、為替レートが高くなるときの対策となる。
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		<link>http://kotonoha-media.com/blog/izumitani/archives/17</link>
			</item>
	<item>
		<title>正味利益を管理しよう～適正な生産能力の保有と最大活用による正味原価率の改善</title>
		<description>正味利益と貢献利益

正味利益とは売上げから正味原価を控除したもので、正味原価とは直接原価に加工費を加えたものである。加工費とは生産に必要な冶工具などの加工材料費、生産設備の原価償却費、電力料、修繕費等の設備関連費用、及び設備や棚卸資産に対する社内金利をさす。

装置産業化が進んだ現在では、材料費と生産手段、つまり直接労務費と生産設備コストの回収が非常に重要になっている。なお正味原価の算出では設備関連費用などを生産費用として他の固定費から分離管理する目的から、設備関連費用等を稼動コストと非稼動コストに分けて、非稼動コストを正味原価に算入せずに、非稼動損失として把握するのが正しい。生産ライン全体の稼動を最適化することが、収益管理やコスト引き下げにとって非常に重要だからである。

ところが多品種大量の場合は、工程別または製品生産の全工程の能力を正確に把握することは困難であり、日常的には非稼動損失を計算するのは手間が非常にかかるので、設備関連費用等までを擬似的に正味原価として計算して、稼動ロスを特殊分析にそれを譲ってもよい。

またよく似た管理として貢献利益という概念がある。これは間接費のうちその製品生産に直接発生するものを分離して、生産高から直接原価とその間接費を控除したものである。上記の加工費はその分離された間接費に包含されているが、一方生産能力に直接関係のない間接費も入っている。責任部門に対して、直接発生する間接費と配布間接費を区分して直接的に発生する間接費を認識させるにはよいが、生産能力の管理にはならない点が異なる。従って貢献利益を見るにしても、正味利益をまず把握して、それからその他の直接間接費を控除したほうがよい。

正味利益を増大させるために

現状の製品設計や生産工程を与えられた条件とした場合、原価低減、収益改善を検討するときは正味原価率の改善が大事である。将来の受注の動向を的確に予測して、適正な生産能力を保有していくことと、保有設備を最大限活用して生産能力を最大限上げる方策である。

1）設備投資時　　　　
最適投資によって、予定する生産高にマッチした品種構成での最適工程別能力、全体生産能力を確保する。過剰設備投資は正味利益を悪化させるだけでなく、その後の需要増大時にも設備が経済的陳腐化してしまう危険性がある。一方で過小設備は市場を失う。
　
２）投資後　　　　　　　
市場要求を満足しながら、全工程で生産能力が最大になるように最適バランスでの生産投入管理をする。但し在庫は適正在庫品で、在庫量を逸脱しない。　　
　　　　　　　　　　　　
不良率や価格などの要因が変わらないとすれば、設備能力の最大活用が正味利益につながる。ところが全ラインが繋がっている石油化学工業のような場合を除くと、全ラインがつながることはまれであり、また工程ごとに負荷能力がバランスしていることはない。設備の一台あたりの生産能力が異なっていたり、生産する製品の種類よっても工程別に必要な生産負荷が変わる。さらに品種により不良率が変動して処理数が変わる。市場の要求も生産側の希望どおりにならないどころかむしろ乖離する。これらの条件をすべて満足した生産管理が必要になる。

マトリックスを超えた全体最適の課題

まずは市場の要求を満足しなければならない。しかし市場が要求する品種は生産ラインよりはるかに多く、日々の要求される品種別数量は日々の品種別生産数よりかなり少ないのが通常である。これを解決するためには次のことが必要になる。

１）投資額あたりの生産能力を落とさない小口生産ラインの開発と投資
２）定期間生産（短生産期間が出来る生産管理と生産技術）、生産投入したものは途中停車せずに完成品まで生産する（但し半製品で在庫をも場合はそこまで）
３）市場の要求を満足した上で、ライン全体と各工程の生産能力が最大になるような品種組合せの投入
４）市場の要求と生産側からの要請を調整する製品在庫管理、在庫品名、許容在庫量の決定
５）在庫の金額評価（過大在庫と期間費用を非適正に期末在庫評価に入れて翌期に繰り越すことの防止、詳細は次稿以降に記述）

いずれもマトリックスを超えた全体最適の課題であって、情報の共有と統一的対処が必要であり、管理会計の領域をこえて、他の経営課題とともに取り組むことが求められる。

 </description>
		<link>http://kotonoha-media.com/blog/izumitani/archives/14</link>
			</item>
	<item>
		<title>固定費か変動費か？それとも加工費か？原価管理、損益管理における費用の分類</title>
		<description>直接費と間接費、変動費と固定費

事業活動では様々な費用が発生するが、原価管理、損益管理のためにそれを分類してみる。製造業では、製品を構成する材料費、作業者の労務費、設備の償却費、製造を補助する部門の運営費用、さらに販売部門一般管理部門費、開発部門費に分けられる。さらに管理会計では目的に応じて、これらを以下のように区分して損益管理、原価管理をおこなう。

費用を製品の原価との関連で区分すると、製造に直接要したかどうかで直接費と間接費に分かれる。生産高、販売高との関連で見ると、その増減に応じて変動する費用は、変動費になり、変動しないものが固定費になる。

固定費は生産高、販売高の変動で本当に変動しないのか

固定費は生産高の変動にかかわらず変化しない費用で、工場の間接部門の人件費や原価償却費、一般管理販売費、試験研究費がその代表的なものである。しかし固定費といえども中長期的にみれば、会社規模の拡大や生産能力の増大に応じて段階的に増加していくし、事業の状況にあわせて削減もしなければならない。

その意味から固定費は経営の意思によって一定の経営体制(売上げ生産の規模や開発体制など)を維持する費用で、市場状況や業界状況自社の製品技術の見通しに基づく重要な経営判断を要する費用である。（一般管理販売費の中でも代理店費や輸送費のように変動費もがあるが、ここでは製造原価に限定）

直接労務費は直接原価か間接原価か、あるいは変動費か固定費か

生産要素として過去は直接労務に依存していたが、今日では設備が中心である。手作業中心の労働集約的なものから設備生産への移行によって、直接労務費は設備の減価償却費やエネルギー費用、設備を保全する設備担当者の費用に転化した。すなわち直接原価性が薄れてきた。

他方、日本だけでなく途上国（中国でも最近労働法の改正で人員の削減は、法律上は困難になってきた）も含めて操業度に応じてレイオフと再雇用を繰り返すことはできなくなってきている。しかし依然として生産能力は直接労務に依存している部分は多いので、製品の生産量と直接労務費との関係は、製品需要が生産能力を上回るような環境においては、増員により費用も増大するから変動費であるが、生産量が減少しても費用が減少しない固定費要素が強い。（下方硬直性費用）

設備関連費用（減価償却費、エネルギー費）は固定費か
　　
設備投資をすれば、その設備が廃棄されるまで投資額は減価償却しなければならない。設備の稼動に伴うエネルギー費も多少の稼動調整による削減はできても、設備を稼動している以上固定的に発生する。一方生産能力はその設備の能力の枠内であって、それを拡大するには設備の増設が必要で、その意味からは設備関連費用は変動費の側面をかなりもっている。（下方硬直性費用）

このように考えると原価の直接性と変動性いずれの面でも、直接労務費と設備関連費用は差異がなくなってきた。

加工費を固定費から分離する

以上のように全ての費用は当然ながら変動費であって、その変化の仕方が違うだけである。材料費は生産高にほぼ比例的に増減し、直接労務費は生産の上昇時は小さい階段で上昇し、下降時では高低幅は小さく期間は大きい幅で減少する。設備関連費用は生産体制の増大にあわせて大きい階段で増大し、除却しないかぎり下がらない埋没コストである。（中古市場がある場合は売却）さらにその他の固定費も会社の体制にあわせて増減するさらに大きい階段形費用である。

このように見てくると、収益管理、原価管理の目的で費用を分類するときに設備関連費用は稼動状況をよく見なければならない費用として、固定費から分離して加工費として管理した方がよい。さらに直接労務費も変動費でもないし、直接原価性も薄れてきたので、加工費に分類した方がよいのかとの議論もでてくる。

装置工場で直接労務による設備の監視保全の比率が非常に大きくなれば、加工費に入れて他の設備関連費用と一緒にしたほうがよいであろう。しかし一般的には直接労務費の増減が設備関連費用ほど固定していないし、生産に直接要した費用性の側面が残っているので直接費として管理する。
 

 </description>
		<link>http://kotonoha-media.com/blog/izumitani/archives/12</link>
			</item>
	<item>
		<title>マトリックス組織における管理スタッフの位置づけと育成方法</title>
		<description>経営管理は経営そのものではない

経営とは、市場と企業を取り巻くすべての条件下で、その企業がもつ資金、人、技術、その他のあらゆる経営資源を考慮し、事業を推進するための総合的価値観に基づく判断と行動である。

一方、経営管理は、いうまでもなく経営を支援するひとつの道具である。従って、経営管理を極めたとしても、それは経営そのものにはなりえない。経営管理の制度や手法は、その企業の歴史的経過を反映しており、経営思想に裏打ちされている。これはその企業で働く経営者や従業員によって生み出されてきたものである。
 
企業は厳しい競争の中で提供する製品、それを生み出すための技術・サービスに特色を持たせ、差別化を図っている。外部経営環境は、市場や技術動向にしても刻々と変わっていくため、経営管理システムは、その時々の経営環境に適合するために変化し、新しく創造されなければならない。　

三次元マトリックス組織による管理は、企業内を細分化することで、責任体制を明確にし、利益（経営効率）の「見える化」をする手段である。しかし、ともすれば損益部門の部分最適に陥り、市場の要求を川上工程が的確に捉えることができず、反対に、生産工場の現状が営業ラインに反映しなくなる、という危険性もある。

つまり、製品別損益だけでは、全体最適を考えると十分ではなく、別の手段で補っていかなければならない。この手段に関しては、次回以降、具体的に対処手段を見ていく。

マトリックス組織を活用し、社員の経営感覚を向上させる 

社内教育は、知識教育に加えてＯＪＴが重要であるが、その具体的手段として、マトリックス組織による収益の責任体制を敷くことで、社員に経営感覚をもたせるよう仕向ける。損益管理、資金管理、キャッシュフロー感覚を実務上で習得し、それぞれの現場で実行することで、業績を上げるたけでなく、仕事へのモチベーションも高まるようにもっていく。

そのためには、損益管理が、生産、生産管理、品質管理、販売の本来の業務遂行と表裏の関係にあることを理解してもらう必要がある。社員全員が関与することなので、損益管理、資金管理は、出来るだけ簡素化し、理解しやすい制度にすることに注意しなければならない。

マトリックス組織における管理スタッフの位置づけ
 
本社、事業所（工場）、事業部、子会社の管理スタッフは、事業方針の実践に向けて、共同でそれぞれの事業所、事業部、営業に対して調整作業を行うが、それは統一された方針と仕組みで行う必要がある。そのため、本社スタッフは、機能別に事業所や子会社などの管理スタッフの日々の判断や行動について指導し、統制することが求められる。

管理制度の改革を実行する際は、全社で統一した制度にするために一元的に、本社、事業所、事業部、子会社のスタッフが一体となって、それを行う。このとき事業所、子会社に在籍する管理スタッフは、機能組織に属するものとして、所属する部門を超えて本社の管理スタッフの一員として参加してもらう。

本社のスタッフ長は、人事部と協力して、機能スタッフに属する社員への教育責任を負い、業務を通じて、日常および、中長期の教育を行う。そのために、本社、事業所、子会社間や他の機能スタッフへの移動、生産販売部門への配転なども計画的に行い、業務の効率を上げるだけでなく、人材育成も同時に行うということである。
 
本社に所属する社員は、定期的に工場、事業部、子会社に転勤して、現場に近いところで業務を習得する機会をもたせる。一般的に人事異動は、親会社から子会社に移動することが多いが、子会社から親会社への移動も制度化するべきであろう。

事業所・事業部単位の組み合わせによる部門評価の成果報酬

マトリックス組織を敷き、責任体制を明確にして、収益を管理する以上、成果に対する報酬を明確にする必要がある。この成果報酬は、個人評価と部門評価の双方から行う。
 
部門評価をする際、あまりに収益部門を細かくして把握すると、評価そのものが適切に出来ないし、成果主義の問題点が生じる可能性もある。従って、事業所単位及び事業部単位程度で行うのがよい。その上で、個人評価は、一般的な人事評価とともに、収益評価項目として所属する事業所と事業部の評価を組み合わせたものを算入する。 </description>
		<link>http://kotonoha-media.com/blog/izumitani/archives/11</link>
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	<item>
		<title>高付加価値率企業における収益管理部門の設定と仕組みー２</title>
		<description>部門損益と標準原価

一般的にどの企業も通常、部門別にコストを把握しており、管理もしている。この場合、前工程から後工程へは、標準原価で送られる場合が多い。しかし、ここで言う部門損益は、部門利益の追求であるので、利益も含めた振替価格を用いる。理由は評価を使用資本に対するパフォーマンスで見るためであり、利益概念がなければ、使用資本利益率が算定されないので、あらかじめ振り替え価格を標準原価に標準利益を加えたものにしておく。

さらに一般の標準原価ではなく、ここで言う標準原価に、標準に使用する機械装置、たな卸し資産などのすべての資産に対する社内金利を算入する。また、部門利益も全ての使用資産に対する社内金利をコストとして認識させる。こうした仕組みを導入することで、標準の資産と実績の使用資産額が変われば、損益に反映してくる（社内金利は株主期待利益を考慮した金利で後述する）。

すなわち、単に損益の管理だけでなく、使用資本の効率を求める仕組みと、使用資産利益率の重要性も認識させる仕組みとして、スターン・スチュワートの提唱するＥＶＡの考えを管理会計に導入することになる。

収益管理体制を製品別・工程別にマトリックスにして管理する問題点

管理を工程別（場所別）と製品別に二重にするマトリックス化は、責任体制の不明確さによる権限指示系統の混乱や、管理の細分化による部門間の軋礫の発生と重複管理による管理費用の増大などを招くおそれがある。従って、下記のような方策を徹底させることが重要になる。

１）方針と施策の共有化

製品別縦割り組織は事業部である。事業部長は、担当する製品の予算と日常的な開発、生産、販売など基本的な活動、および企画業務について、自らの製品を生産販売する子会社を含めて、法人の枠をこえて責任を負い、組織を統制する。

一方、工程別横割り組織の責任者は事業所長（工場長）や子会社の責任者であり、事業部の基本方針の下で、日常的な生産、販売活動など場所（会社）経営を行い、事業所の予算の作成・生産能力の確保、コストダウンの達成、予算の利益の確保などの責任を負う。両者の活動は、年初初めに設定する年度方針の中で方針と施策の共有を図る。なお両者の担当領域や業際が問題になる場合は、本社スタッフの指示の下に場所、事業部スタッフが調整する。

２）本社スタッフと事業所・事業部スタッフの位置づけ

事業の拡大、事業所数の増大につれてスタッフが多くなる。分社化も法人単位で管理スタッフは必要である。組織をマトリックス化して、管理を細分化すると、そこにもスタッフが必要になる。放置すると、管理スタッフのコストが重荷になるし、職責も重複してくる。そこで重複を防ぐためにそれぞれの役割分担を明確化しなければならない。

事業部のスタッフは、極力事業所スタッフを兼ね、本社スタッフは専門性を高め、グループ全体の機能組織を統率し、事業所・子会社の機能スタッフを通じて、機能面から全社を指導・統制する三次元の組織とする。これによって、スタッフの効率をはかり意思の統一を行う。以後、これを三次元マトリックスという。

３）部門損益の集計

財務会計のみならず、受注、生産、購買、経費など、すべての会社の行為の数値をトータルに集計しなければならい。財務会計と管理会計のデータベースを共通のものにしないと、その間に差異が生ずるし、集計コストが多くなる。そこで生産、販売の業務遂行の金額、および数量データを有機的に連携・結び付けて、同じデータは全ての目的に使用し、エントリーは一回しか行わない。

一方、伝統的な本支店会計のように、支店の数字を合計して（サマリーして）上位部門に振り替える方式では、ロジックをつくるのが大変であり、また各上位部門では明細がわからなくなる。そこで取引の明細をデータベース化して、そこから各々、会社全体・各部門の管理データを直接作成する。また、それぞれを別々に集計・計算するのではなく、ひとつのハードウェア・ソフトウェアに子会社を含むすべてのデータをランダムに入力し、アウトプットは目的別フォーマットに出力する工夫をする。 </description>
		<link>http://kotonoha-media.com/blog/izumitani/archives/10</link>
			</item>
	<item>
		<title>高付加価値率企業における収益管理部門の設定と仕組みー１</title>
		<description>損益管理部門のマトリックス化による責任体制の確立　　
　　　　　　　　　　　　　　　　
企業組織には、生産、販売、開発、管理部門などがある。それぞれの部門は、企業活動の一部を分担し、責任を担って具体的な活動を遂行することで責任を果たしているが、それを定性的に評価するだけでなく、定量的に把握・評価し、モチベーションを喚起することで、より一層の成果をあげることが求められる。
 
一般的に高付加価値率企業は、工程が長く、付加コスト率も高い。高付加価値率であれば、通常なら売上高利益率は高くなるが、使用資本利益率がこれに比例する保証はない。

従って、高付加価値率企業ほど長い工程を細かく分けて、工程ごとに収益状況やコストを明らかにしていくことが求められる。こうして問題点を「見える化」する中で、収益を管理しながら、同時に責任体制を明確にしていく。また、生産高、コスト、利益を把握するだけでなく、工程ごとに使用している資本に対する利益率や回転率などの資本効率を見ていき、部門の評価や問題の認識をしていく。
 
単一製品なら単に工程別に責任部門をつくればよい。複数製品になれば当然、製品別に工程別の責任部門をつくる。しかし、異なる製品を共通する工程で生産することがある場合は、共通工程の原価部門のコストを一定の方式で製品別に分割して、製品別損益をつくる。このように工程別・製品別に損益管理部門をマトリックスにして、責任体制をつくっていく。

更に最近は、工場の分散、子会社化が進んできているので、製品別損益は工場や法人の枠をこえて作成しなくてはならなくなる。できれば、資本関係をもこえて、連鎖する一連のなかで責任体制をつくり、部門責任を全うしながら全体最適を追求できればよい。
 
責任体制のつくり方と原価分析
 
工程別責任部門は、生産作業単位、生産方式単位で部門を分ける。まずは、費用集計単位はできるだけ細かく設定し、次に費用集計単位の原価部門をある程度にまとめて、収益管理する部門（部門損益管理部門）をつくる。部門損益部門は、管理に必要な単位であるが、あまり小さくては意味がないし、大きすぎると問題点の認識ができない。
 
部門損益は、部門の収益やコストの状況を把握するもので、直接には原価管理や原価分析はできない。原価管理は別途、生産ロット単位、または製品単位で、細かく時間、物量、操業度、不良率、不良解析、収率、能率などを把握し、分析して行わなければならない。ただし、原価分析の必要な箇所については、この部門損益から優先度を探っていく。それらを踏まえて、部門損益を集計し、工場単位の損益管理に展開する。

なおコストは、原価部門や部門損益部門単位で発生はするが、その部門で完結するものではなく、前後の工程と有機的に繋がっている。後工程で発生する不良の大半は前工程に原因があり、前工程の特性により後工程の生産条件を決めなければならない。従って、コストを把握していく際、部門損益部門、原価部門に埋没してはならない。
 
一方、製品別損益は製品の損益管理、販売政策、さらにプロダクトポートフォリオ戦略の単位ともなる。製品別部門は市場、特性、生産方法の違いにより構成する。広義には同一の範疇のものであっても、細分すれば多くの種類がある。

従って、製品別責任部門は、その製品の事業を推進するうえで把握しておくべき単位を基本として、同一製品でも製造原価が異なる製造ラインが混在している場合は、類似工程ごとに分類する。この分類で川上の原料部門から完成品工程までの生産原価に販売部門費、本社費、更に研究開発費を通算する。当然、国内だけでなく海外生産部門、販売部門も管理対象に入れる。 </description>
		<link>http://kotonoha-media.com/blog/izumitani/archives/8</link>
			</item>
	<item>
		<title>伝統的原価管理と環境会計の融合</title>
		<description> 企業経営と環境経営は両立するか？

地球環境の保全のために企業が行う環境経営は、企業存続の必須条件であり、ＣＯ2問題に限らず、企業の経済活動がもたらす地球負荷の削減は喫緊の課題である。一方、環境経営は、コスト増大の要因になるとの危惧もある。

「企業の目的は営利の追求であるのに対して、環境への配慮は企業にとってはコスト増の要因となり、必ずしも利益の追求と両立的ではない」（環境経営・会計、国部克彦・神戸大学経営学部教授共著、有斐閣）とあるように、企業経営と環境経営は相反するトレードオフの関係にも見える。

そうした相反する関係を解決するためのツールとして環境会計がある。既に普及し始めたマテリアルフローコスト会計（ＭＦＣＡ）や、ライフサイクルアセスメント（ＬＣＡ）は重要な手法であると言える。（同環境経営・会計）

通常の原価計算においては、すべての費用を良品のコストとして集計し、実際に製品になったものと、ロスとして廃棄されたものとに分離していない。

ＭＦＣＡは、原材料・労務・エネルギー・設備費を発生場所別・要因別に、製品になったものと廃棄されたものに別々に集計して、ロス分が限りなくゼロになるよう管理する。換言すれば、ロスを抑えて、地球環境に対する負荷を削減すると同時に原価を低減するツールであるといえる。

経済産業省が中心になって、ＭＦＣＡを日本発の環境会計の国際標準にしようと活動していることから、産業界への広がりが期待されている。

一方のＬＣＡは、原材料等の前給付原価を調達する川上段階から、製品の使用先で廃棄される川下まで管理範囲を拡大して、地球環境に対する負荷を削減するのみならず、製品生産コスト・製品使用費用・製品廃棄費用・リサイクル費用から、社会全体で負担している社会コストまで削減しようとするものである。

MFCA・LCAの導入で、原単位の引き下げが可能に

伝統的な原価管理でも、ＭＦＣＡと同じく、ロス会計として不良品廃棄・不能率・非稼動を管理して、原価削減を行っているが、標準原価と実際原価との差異から生ずるロス分析と削減に重点を置いており、ＭＦＣＡより限定的である（製品開発行為まで考慮すると、ほぼ同じ活動をしているといえる）。

ただし、ＭＦＣＡでも、生産現場・技術部門・開発部門の担い手の区分なり、実際原価・標準原価・原単位のロス削減の段階をもうけて展開されているが、原材料費の原単位の引き下げまでは範疇にいれていないのではないか。

そこで、ＭＦＣＡに加えて、ＬＣＡを導入すれば、製品の前給付原価の調達・製品の生産・その使用のロスを段階別に管理すると同時に、川上から川下まで見据えた原材料費の管理が必要になるため、製品の設計や設備工程を変更することで、原単位の引き下げが可能になる。

環境経営の広がりを契機として、今後の企業経営においては、伝統的な原価管理にＭＦＣＡ・ＬＣＡといった環境会計の考え方を取り入れることで、製品設計や生産プロセスを根本的に改革し、より有効な原価低減と地球環境に対する負荷の削減を両立させていくことが求められる。 </description>
		<link>http://kotonoha-media.com/blog/izumitani/archives/7</link>
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		<title>前給付原価と付加コストから付加価値を考える</title>
		<description>利益の源泉は付加価値　　　　　　　　　　

企業の利益は付加価値から生じる。しかし、高付加価値率の経営は、付加コストが高い場合が多く、必ずしも高い利益をもたらすということではない。

付加価値の定義は、下記に記す各機関が定めているが、一様ではない。前給付原価の範囲や算出の仕方の違いがあるためである。あえて一言でいうと、生産高から前給付原価を引いたものが付加価値ということになる。

外部分析でなく、製造業の企業経営の立場で、付加コストの管理や付加価値を増やす手法を立案するためには、大胆に原材料費だけを前給付原価とみなして、生産高から原材料費を引いたものを粗付加価値として考えていくのがよいと思う。

この付加価値を利益の源泉として分析・評価する際には、付加価値率（付加価値÷売上高）と絶対額の付加価値額の双方から見なければならない。

付加価値率が低かったとしても、売上高が大きく、資産回転率が高ければ、付加価値額は多くなり相応の利益を得られ、かつ資本利益率も満足する。一方、付加価値率が高ければ、資産回転率が低くても、利益・資本利益率とも満足できる数字を得ることができる（但し、いずれの場合も付加コストが適正な水準であり、付加価値以内でなければならない）。

（付加価値の定義）
日銀方式：　付加価値＝経常利益+人件費+金融費用+租税公課+減価償却費
経産省方式：　粗付加価値＝実質金融費用+当期純利益+人件費+租税公課+減価償却費
中小企業庁方式：　加工高（粗付加価値）＝生産高-外部購入価額
財務省方式：　付加価値＝役員報酬+従業員給料手当+福利費+動産・不動産賃借料+支払利息割引料+営業利益+租税公課

前給付原価の削減と付加コストの引き下げ

付加価値額は、付加価値率を高めるか、もしくは売上高を伸ばして、生産高を増大すれば多くなる。

通常、付加価値率が高い場合は、前給付原価に相当の価値をつけるため、付加コストをかけて、製品を加工しなければならない。従って、付加価値率が高い場合は、それに比例して付加コスト率が高くなる。つまり、利益を増大するためには、利益の源泉として付加価値に着目すると同時に、付加コストを適正にすることがより重要になる。

ここで、付加価値を決定づける前給付原価について見てみよう。

前給付原価の主な要素である原材料費は、その製品の設計と保有する生産技術に依拠した原単位・収率・良品率（不良率）によって決まる。

一定の設計のもとで、収率・不良率・能率１００％となるのが原単位である。実際には、１００％は達成不可能なので、その製品の設計と保有する生産技術によって達成可能な標準を標準原価という。つまり、現有の設計に基づく原材料原単位と、現有の生産技術から標準的に達成できるものが標準原価の原材料費となる。

付加価値を高めるためには、標準と実際原価間の差異をなくし、次に標準の原材料費を原単位の原材料費まで落としこむ。更には、設計の変更で原単位そのものを引き下げることを考慮しなければならない。これを整理すると、

第一段階・実際原価の原材料費と標準原価の差異　

第二段階・標準原価と原単位との差異　

第三段階・原単位の引き下げ

の順番で管理するということになる。

第一段階は、日常の生産技術および生産管理のテーマであり、主に生産現場の課題となる。少集団活動が有効な領域でもある。第二段階は、難易度が高く、生産現場だけでは変えられない領域で、勝手に変えられると製品の仕様や品質の問題も生ずるため、製品設計担当・生産技術担当の課題となる。第三段階は、製品の設計や原材料の変更、設備工程の改革・改善をしなければならない領域で、主に開発部門が担う。

付加コストについても、原材料費と同じように考える。実績（実際原価）、標準、原単位の段階があり、それぞれの差異の縮小を行い、更に原単位を引き下げていく。それぞれの主な担当は原材料に同じである。

前給付原価の削減と付加コストの引き下げは、相互独立的である場合もあれば、相関関係があり、連携しながら改革をしていかなければならない場合もあることを付け加えておく。

（注釈）
付加価値・前給付原価：　付加価値＝総生産高－前給付原価（外部からの価値の消費）　付加コスト：　総原価－前給付原価 
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		<link>http://kotonoha-media.com/blog/izumitani/archives/5</link>
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		<title>企業間信用の改善～求められる日本特有の取引慣行の適正化</title>
		<description>企業の経営は損益計算書上の利益に加えて、キャッシューフローからみることが必要といわれ、財務諸表になかにもキャッシーフロー計算書が必要条件になって理解も深まってきた。

ところでキャッシューフローの改善は本業の収益を基本にして、それに付随して売上債権の適正化・早期回収、在庫の削減・適正化、設備投資の適正性が必修で、ジャスト・イン・タイムから始まったサプライチェーンマネージメントが随分と進んできた。かつて、小説「the　goal」がベストセラーになったのもうなずける。

ところで企業の手元流動性資産はＮＲ1400社では43兆円で売上の2ヵ月以上（野村證券）あり、金融市場にも資金が潤沢にある中にもかかわらず、仕入れ債務の支払い期間は一向に改善されておらず、仕入れ額の2,3ヵ月分はあると推定される。

見かけ上のキャッシューフローをよくしても、本来速やかに支払うべき債務を残したままでは意味がない。

中小企業保護のための「支払い遅延防止法」によって親会社から下請けなどに支払う最長支払い期間は規制されているが、これさえも欧米の商取引にくらべると非常に長い。

具体的には　業界によって多少の差異はあろうが、売上債権の現金回収まで90日から長い場合は150日はかかる。ところが、ドイツなどではインボイス　デイトから2週間以内支払われる。このように発展途上国をのぞいて、日本の支払いまでの期間は世界のなかで異常であろう。

戦後、国内で資金不足のとき、企業は事業に必要な資金の一部を企業間信用でまかなった。また日本銀行による適格商業手形の再割制度（一定の信用力のある企業の振り出す約束手形を銀行が割り引いて融資したとき、日本銀行が銀行からそれと再割引して資金を供給する制度）の利用もあって、歴史的には意味があったことは認めるが、超金融緩和の現在も悪しき商習慣として残っているのは問題である。

さらに事務の合理化と称して手形も発行せずに手形期日に現金支払いすることさえも行われてきている。

欧米の企業が日本企業から輸入するときの支払い条件として日本のこの悪しき商習慣を基にして長期支払い条件を要求してくる事態も招いている。

銀行に比較的貸し倒れのリスクが高い中小企業への融資の拡大を要請しているが、本来の企業間信用の状況を改善することで、資金の流れをよくすることのほうが企業の活動を活発化し経済の発展を促進するであろう。

また、経済活動がより一層グローバル化することを考えても、早急に日本独特の取引慣行を世界の共通にあわせ適正化することも必要と思われる。金融機関と企業に余裕資金が生じている現在は、改善のチャンスである。 </description>
		<link>http://kotonoha-media.com/blog/izumitani/archives/3</link>
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