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	<title>池田佳史の「ビジネス法務最前線」</title>
	<link>http://kotonoha-media.com/blog/ikeda</link>
	<description>最新の法律トピックスをコンパクトに解説</description>
	<pubDate>Wed, 17 Feb 2010 10:26:57 +0000</pubDate>
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		<title>独立役員確保の義務化について～有価証券上場規程の改正</title>
		<link>http://kotonoha-media.com/blog/ikeda/archives/32</link>
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		<pubDate>Wed, 17 Feb 2010 10:26:57 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
		
		<category><![CDATA[Uncategorized]]></category>

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		<description><![CDATA[
今年（２０１０年）から上場会社に独立役員の確保が義務付けられます。独立役員とは一般株主と利害相反が生じるおそれのない社外取締役や社外監査役のことです。この義務は会社法や金融商品取引法などの法律ではなく、証券取引所の規則（有価証券上場規程）で定められています。
独立役員確保の義務化については、２００９年９月に東京証券取引所の「上場制度整備の実行計画２００９」でその方針が示され、同年１２月に有価証券上場規程が改正されました（施行は同月３０日）。

「上場制度整備の実行計画２００９」では、上場会社に対し、一般株主保護のため、一般株主と利益相反が生じるおそれのないものと上場会社が判断する「独立役員」が存在することを求める方針が示されました。その後、各証券取引所は有価証券上場規程を改正しました。
改正後の有価証券上場規程により、上場会社は２０１０年（平成２２年）３月３１日時点おける独立役員の確保の状況を記載した「独立役員届出書」を同日までに証券取引所に提出しなければなりません。
また、同年３月１日以降に終了する事業年度に係る定時株主総会終了の翌日には独立役員の確保義務を負うことになり（たとえば東京証券取引所の有価証券上場規程４３６条の２の第１項とその付則）、株主総会終了後遅滞なく、独立役員の確保の状況についての記載を追加した「コーポレート・ガバナンス報告書」を提出しなければなりません。
さらに、２０１１年（平成２３年）３月１日以後に終了する事業年度に係る定時株主総会終了後に独立役員の確保がされていない場合には、企業倫理規範違反（東京証券取引所の有価証券上場規程では４３６条の２違反）として公表措置等のペナルティがあり、長期にわたるような場合には上場廃止もありえます。

先に述べた独立役員の要件である「一般株主と利害相反が生じるおそれのない」とはどういうことを指すのでしょうか。これに対する明確な規定はありませんが、証券取引所は有価証券上場規程施行規則や上場管理等に関するガイドライン、コーポレート・ガバナンス報告書の記載要領の中で利害関係が生じる疑いのある者として以下の５つのカテゴリーを示しています（詳細は、たとえば東京証券取引所の上場管理等に関するガイドラインⅢの５（３）の２参照）。
・その上場会社の親会社や兄弟会社の業務執行者等（過去に業務執行者であった者を含みます。以下同じです）
・その上場会社を主要な取引先とする者やその業務執行者等
・その上場会社から役員報酬以外に多額の金銭等を得ているコンサルタント等
・その上場会社の主要株主
・上記の近親者やその上場会社やその子会社の業務執行者等の近親者
証券取引所は、会社が上記に該当する者を独立役員として指定しようとするときは事前相談をするよう求めています。また、会社が上記に該当する者を独立役員として指定する場合には、その者を独立役員として指定する具体的な理由を公表しなければなりません。
なお、独立役員として届けられた社外取締役や社外監査役が会社法で定められた以上の権限を与えられたり、義務を課されたりするわけではありません。

独立役員に指定された者が任期途中で退任などした場合にはどうなるでしょうか。もちろん２名の独立役員を届け出ていれば１名は独立役員が確保されているので問題は生じません。また、一般株主と利害相反が生じるおそれのない社外役員が２名いるにも関わらず１名のみを独立役員として届け出ている（そして、その者が任期途中で退任などした）場合も、別の社外役員を独立役員として届け出ればやはり問題は生じません。
しかし、一般株主と利害相反が生じるおそれのない社外役員が１名しかおらず、その者が退任などした場合には速やかに独立役員の要件をみたす社外役員を選任しなければ有価証券上場規程に違反することになります。ただ、独立役員の確保義務は証券取引所の規則によるものに過ぎません。そのため、臨時株主総会を招集して独立役員の要件をみたす社外取締役や社外監査役を選任することが要求されるわけではないと思います。

パブリック・コメントに対する東京証券取引所の回答
（http://www.tse.or.jp/rules/comment/091029-jojo_2.pdf）によれば、独立役員が不在となった理由や独立役員にかかる届出の状況を考慮し、ペナルティを課すかどうかを判断するようです。私見としては、少なくともやむを得ない事情で独立役員が欠けた場合には、独立役員届出書やコーポレート･ガバナンス報告書で不在となった旨を開示して次の定時株主総会に是正措置をとればいいのではないかと思われます。
]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>
今年（２０１０年）から上場会社に独立役員の確保が義務付けられます。独立役員とは一般株主と利害相反が生じるおそれのない社外取締役や社外監査役のことです。この義務は会社法や金融商品取引法などの法律ではなく、証券取引所の規則（有価証券上場規程）で定められています。<br />
独立役員確保の義務化については、２００９年９月に東京証券取引所の「上場制度整備の実行計画２００９」でその方針が示され、同年１２月に有価証券上場規程が改正されました（施行は同月３０日）。<br />
<br />
「上場制度整備の実行計画２００９」では、上場会社に対し、一般株主保護のため、一般株主と利益相反が生じるおそれのないものと上場会社が判断する「独立役員」が存在することを求める方針が示されました。その後、各証券取引所は有価証券上場規程を改正しました。<br />
改正後の有価証券上場規程により、上場会社は２０１０年（平成２２年）３月３１日時点おける独立役員の確保の状況を記載した「独立役員届出書」を同日までに証券取引所に提出しなければなりません。<br />
また、同年３月１日以降に終了する事業年度に係る定時株主総会終了の翌日には独立役員の確保義務を負うことになり（たとえば東京証券取引所の有価証券上場規程４３６条の２の第１項とその付則）、株主総会終了後遅滞なく、独立役員の確保の状況についての記載を追加した「コーポレート・ガバナンス報告書」を提出しなければなりません。<br />
さらに、２０１１年（平成２３年）３月１日以後に終了する事業年度に係る定時株主総会終了後に独立役員の確保がされていない場合には、企業倫理規範違反（東京証券取引所の有価証券上場規程では４３６条の２違反）として公表措置等のペナルティがあり、長期にわたるような場合には上場廃止もありえます。<br />
<br />
先に述べた独立役員の要件である「一般株主と利害相反が生じるおそれのない」とはどういうことを指すのでしょうか。これに対する明確な規定はありませんが、証券取引所は有価証券上場規程施行規則や上場管理等に関するガイドライン、コーポレート・ガバナンス報告書の記載要領の中で利害関係が生じる疑いのある者として以下の５つのカテゴリーを示しています（詳細は、たとえば東京証券取引所の上場管理等に関するガイドラインⅢの５（３）の２参照）。<br />
・その上場会社の親会社や兄弟会社の業務執行者等（過去に業務執行者であった者を含みます。以下同じです）<br />
・その上場会社を主要な取引先とする者やその業務執行者等<br />
・その上場会社から役員報酬以外に多額の金銭等を得ているコンサルタント等<br />
・その上場会社の主要株主<br />
・上記の近親者やその上場会社やその子会社の業務執行者等の近親者<br />
証券取引所は、会社が上記に該当する者を独立役員として指定しようとするときは事前相談をするよう求めています。また、会社が上記に該当する者を独立役員として指定する場合には、その者を独立役員として指定する具体的な理由を公表しなければなりません。<br />
なお、独立役員として届けられた社外取締役や社外監査役が会社法で定められた以上の権限を与えられたり、義務を課されたりするわけではありません。<br />
<br />
独立役員に指定された者が任期途中で退任などした場合にはどうなるでしょうか。もちろん２名の独立役員を届け出ていれば１名は独立役員が確保されているので問題は生じません。また、一般株主と利害相反が生じるおそれのない社外役員が２名いるにも関わらず１名のみを独立役員として届け出ている（そして、その者が任期途中で退任などした）場合も、別の社外役員を独立役員として届け出ればやはり問題は生じません。<br />
しかし、一般株主と利害相反が生じるおそれのない社外役員が１名しかおらず、その者が退任などした場合には速やかに独立役員の要件をみたす社外役員を選任しなければ有価証券上場規程に違反することになります。ただ、独立役員の確保義務は証券取引所の規則によるものに過ぎません。そのため、臨時株主総会を招集して独立役員の要件をみたす社外取締役や社外監査役を選任することが要求されるわけではないと思います。<br />
<br />
パブリック・コメントに対する東京証券取引所の回答<br />
（<a href="http://www.tse.or.jp/rules/comment/091029-jojo_2.pdf">http://www.tse.or.jp/rules/comment/091029-jojo_2.pdf</a>）によれば、独立役員が不在となった理由や独立役員にかかる届出の状況を考慮し、ペナルティを課すかどうかを判断するようです。私見としては、少なくともやむを得ない事情で独立役員が欠けた場合には、独立役員届出書やコーポレート･ガバナンス報告書で不在となった旨を開示して次の定時株主総会に是正措置をとればいいのではないかと思われます。</p>
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		<item>
		<title>新株予約権による増資（資金調達）について</title>
		<link>http://kotonoha-media.com/blog/ikeda/archives/31</link>
		<comments>http://kotonoha-media.com/blog/ikeda/archives/31#comments</comments>
		<pubDate>Tue, 05 Jan 2010 12:49:31 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
		
		<category><![CDATA[Uncategorized]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://kotonoha-media.com/blog/ikeda/archives/31</guid>
		<description><![CDATA[
１２月１３日の日経新聞によれば東京証券取引所は新株予約権の無償割当に関する規則を改正する予定とのことです。その目的は、既存株主の権利を薄めることなく増資による資金調達ができるようにすることです。

株式会社は資金調達のために新株発行を行うことがあります。
新株発行の方法としては、不特定多数の投資家に応募を求める方法（公募）、関係先企業など特定の者に割り当てる方法（第三者割当）、全株主に平等に割り当てる方法（株主割当）があります。上場会社が通常行っているのは公募と第三者割当てです。
しかし、公募による場合、既存株主はそれ以外の投資家に優先して新株を取得する権利はありません。また、第三者割当による場合、既存株主は新株を取得する機会すらありません。
いずれにせよ、発行済みの株式数が増えることによって既存の株主の権利は薄まることになります。

東京証券取引所は、冒頭に述べた目的のために新株予約権を容易に利用できるようにする意向です。
新株予約権とは、権利者があらかじめ定められた期間内に、あらかじめ決められた価額を会社に払い込めば、会社から一定数の当該会社の株式の交付を受けることができる権利です。
新株予約権が行使された場合、会社は予約権行使者に対して新株を発行するか金庫株を交付します。新株を発行する場合、会社は予約権行使者が支払った価額の全部または一部を資本金として資本に組み入れて資本金の増加すなわち増資をします。
このように増資の手段として新株予約権を発行することがあります。
新株予約権を発行する場合でも、結局は新株を発行するのですから発行済みの株式数が増えます。それにも関わらず、新株予約権による場合には、なぜ、既存の株主の権利は薄まるという弊害が除かれるというのでしょうか。
新株予約権を発行する方法として全株主に割り当てる方法があり、これにより既存株主はそれ以外の投資家に優先して新株を取得することができます。
また、新株予約権を上場する制度が整備されれば既存株主は新株予約権を市場で売却することができます。このように換金できることになれば、新株を取得しない株主にとって、株主割当てによる新株発行の場合には単に権利を失うのに比べて大きなメリットが生まれると言えます。
このように全株主に新株予約権を発行することにより、通常の新株発行に比べて、既存の株主は自分の持ち分を維持するための方策がとりやすくなります。
]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>
１２月１３日の日経新聞によれば東京証券取引所は新株予約権の無償割当に関する規則を改正する予定とのことです。その目的は、既存株主の権利を薄めることなく増資による資金調達ができるようにすることです。<br />
<br />
株式会社は資金調達のために新株発行を行うことがあります。<br />
新株発行の方法としては、不特定多数の投資家に応募を求める方法（公募）、関係先企業など特定の者に割り当てる方法（第三者割当）、全株主に平等に割り当てる方法（株主割当）があります。上場会社が通常行っているのは公募と第三者割当てです。<br />
しかし、公募による場合、既存株主はそれ以外の投資家に優先して新株を取得する権利はありません。また、第三者割当による場合、既存株主は新株を取得する機会すらありません。<br />
いずれにせよ、発行済みの株式数が増えることによって既存の株主の権利は薄まることになります。<br />
<br />
東京証券取引所は、冒頭に述べた目的のために新株予約権を容易に利用できるようにする意向です。<br />
新株予約権とは、権利者があらかじめ定められた期間内に、あらかじめ決められた価額を会社に払い込めば、会社から一定数の当該会社の株式の交付を受けることができる権利です。<br />
新株予約権が行使された場合、会社は予約権行使者に対して新株を発行するか金庫株を交付します。新株を発行する場合、会社は予約権行使者が支払った価額の全部または一部を資本金として資本に組み入れて資本金の増加すなわち増資をします。<br />
このように増資の手段として新株予約権を発行することがあります。<br />
新株予約権を発行する場合でも、結局は新株を発行するのですから発行済みの株式数が増えます。それにも関わらず、新株予約権による場合には、なぜ、既存の株主の権利は薄まるという弊害が除かれるというのでしょうか。<br />
新株予約権を発行する方法として全株主に割り当てる方法があり、これにより既存株主はそれ以外の投資家に優先して新株を取得することができます。<br />
また、新株予約権を上場する制度が整備されれば既存株主は新株予約権を市場で売却することができます。このように換金できることになれば、新株を取得しない株主にとって、株主割当てによる新株発行の場合には単に権利を失うのに比べて大きなメリットが生まれると言えます。<br />
このように全株主に新株予約権を発行することにより、通常の新株発行に比べて、既存の株主は自分の持ち分を維持するための方策がとりやすくなります。</p>
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		</item>
		<item>
		<title>民主党が主張する「公開会社法」～従業員代表を監査役に</title>
		<link>http://kotonoha-media.com/blog/ikeda/archives/30</link>
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		<pubDate>Fri, 02 Oct 2009 07:53:21 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
		
		<category><![CDATA[Uncategorized]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://kotonoha-media.com/blog/ikeda/archives/30</guid>
		<description><![CDATA[
２００９年８月３０日に投票が行われた衆議院議員選挙は民主党の圧勝に終わりました。民主党は以前から「公開会社法」の制定を主張してきましたが、その実現に現実味が帯びてきました。
民主党の２００９年７月２３日付け民主党政策集ＩＮＤＥＸ２００９によると「株式を公開している会社等は、投資家、取引先や労働者、地域など様々なステークホルダー（利害関係者）への責任を果たすことが求められます。公開会社に適用される特別法として、情報開示や会計監査などを強化し、健全なガバナンス（企業統治）を担保する公開会社法の制定を検討します。」と記載されています。選挙前のマニフェストでは公開会社法のことは触れていませんでした。

この政策集にいう株式を公開している会社に求められる健全なガバナンスの担保とは、監査役会や監査委員会に従業員代表を起用することや社外取締役を義務づけることです。
民主党のネクスト金融担当副大臣の大久保勉参議院議員は、上場会社は監査役に従業員代表を最低１人入れることや、取締役のうち３分の１以上を社外取締役にする方針を示しているということです。

２００９年７月２３日付けの日本経済新聞でも「従業員代表、監査役会に」という見出しの下で民主党の公開会社法について報じています。従業員代表を監査役に起用するということですが、現行の会社法では従業員はその会社の監査役にはなれません。日々の業務で指揮命令に服する従業員が経営陣のチェックをすることは期待できないからです。
「従業員代表を監査役にする」という民主党の提案が、従業員の身分のまま監査役になることを意味するのであれば、監査役の資格に関する上記の現行ルールを改めることになります。もしこのような意味ならば大きな変更点といえます。

これに対し、「従業員代表を監査役にする」というのが、従業員としては退職したうえで監査役になるという意味であれば、会社の従業員は監査役にはなれないという現行ルールを改正しないでよいことになります。
現在でも、多くの常勤監査役は退職した従業員から選任されています。２００７年に選任された常勤監査役の約４０％が従業員出身のようです。また、取締役出身者も約３０％おり、これらの大半が従業員出身だとすれば合計約７０％の常勤監査役が従業員出身ということになります。
そのため、従業員と監査役の兼務を禁止する現行ルールを維持した上で従業員代表監査役の選任を義務づけるのであれば現状とほとんど変わらないと思います。
ただ、「従業員代表」とは監査役選任にあたって従業員の多数の同意を得ることを意味すると思われますが、そうであれば監査役選任議案を株主総会に提出する際に監査役会の同意に加えて従業員の同意も議案提出の要件にするという法案などが考えられます。
]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>
２００９年８月３０日に投票が行われた衆議院議員選挙は民主党の圧勝に終わりました。民主党は以前から「公開会社法」の制定を主張してきましたが、その実現に現実味が帯びてきました。<br />
民主党の２００９年７月２３日付け民主党政策集ＩＮＤＥＸ２００９によると「株式を公開している会社等は、投資家、取引先や労働者、地域など様々なステークホルダー（利害関係者）への責任を果たすことが求められます。公開会社に適用される特別法として、情報開示や会計監査などを強化し、健全なガバナンス（企業統治）を担保する公開会社法の制定を検討します。」と記載されています。選挙前のマニフェストでは公開会社法のことは触れていませんでした。<br />
<br />
この政策集にいう株式を公開している会社に求められる健全なガバナンスの担保とは、監査役会や監査委員会に従業員代表を起用することや社外取締役を義務づけることです。<br />
民主党のネクスト金融担当副大臣の大久保勉参議院議員は、上場会社は監査役に従業員代表を最低１人入れることや、取締役のうち３分の１以上を社外取締役にする方針を示しているということです。<br />
<br />
２００９年７月２３日付けの日本経済新聞でも「従業員代表、監査役会に」という見出しの下で民主党の公開会社法について報じています。従業員代表を監査役に起用するということですが、現行の会社法では従業員はその会社の監査役にはなれません。日々の業務で指揮命令に服する従業員が経営陣のチェックをすることは期待できないからです。<br />
「従業員代表を監査役にする」という民主党の提案が、従業員の身分のまま監査役になることを意味するのであれば、監査役の資格に関する上記の現行ルールを改めることになります。もしこのような意味ならば大きな変更点といえます。<br />
<br />
これに対し、「従業員代表を監査役にする」というのが、従業員としては退職したうえで監査役になるという意味であれば、会社の従業員は監査役にはなれないという現行ルールを改正しないでよいことになります。<br />
現在でも、多くの常勤監査役は退職した従業員から選任されています。２００７年に選任された常勤監査役の約４０％が従業員出身のようです。また、取締役出身者も約３０％おり、これらの大半が従業員出身だとすれば合計約７０％の常勤監査役が従業員出身ということになります。<br />
そのため、従業員と監査役の兼務を禁止する現行ルールを維持した上で従業員代表監査役の選任を義務づけるのであれば現状とほとんど変わらないと思います。<br />
ただ、「従業員代表」とは監査役選任にあたって従業員の多数の同意を得ることを意味すると思われますが、そうであれば監査役選任議案を株主総会に提出する際に監査役会の同意に加えて従業員の同意も議案提出の要件にするという法案などが考えられます。</p>
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		<title>国際物品売買契約に関する条約（ウィーン売買条約）について</title>
		<link>http://kotonoha-media.com/blog/ikeda/archives/29</link>
		<comments>http://kotonoha-media.com/blog/ikeda/archives/29#comments</comments>
		<pubDate>Tue, 04 Aug 2009 14:25:06 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
		
		<category><![CDATA[Uncategorized]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://kotonoha-media.com/blog/ikeda/archives/29</guid>
		<description><![CDATA[
２００９年８月１日に日本でもウィーン売買条約（正式名称は「国際物品売買契約に関する国連条約(CISG)」）の効力が発生します。
ウィーン売買条約は、異なる国の事業者間の物品売買を規律するために国際連合国際商取引委員会(UNCITRAL)によって起草され、１９８０年ウィーンで開催された外交会議で採択、１９８８年に発効した国連条約です。２００９年１月１日現在、米国、カナダ、中国、韓国、ドイツ、イタリア、フランス、オーストラリア、ロシア等７３ヵ国が締約しています。日本は２００８年７月１日に批准しました。

ウィーン売買条約は、国際物品（動産）売買契約が条約締結国の事業者（会社とは限りません）間で行われた場合に適用されます。また、国際物品売買契約が条約締結国の事業者と非条約締結国の事業者間で行われた場合にも、契約の準拠法（その国際契約を規律する国の法律）が条約締結国の法律であれば適用されます。

したがって、条約締結国である日本の会社が外国会社と物品売買契約をする場合、その外国会社も条約締結国の会社である場合にウィーン売買条約が適用されることになります。また売買契約が日本法を準拠法とする場合にもウィーン売買条約が適用されることになります。日本の民法・商法を適用したい場合には、契約書の中に「日本法を準拠法とする」との規定に加えて「ウィーン売買条約の適用
を排除する」としなければなりません。なお、ウィーン売買条約は事業者間の契約にのみ適用されるので、消費者が契約の当事者である場合には適用がありません。

ウィーン売買条約と日本の民法・商法の違いの一部を説明します。
日本の商法では、商品のクレーム提起期間は最長で商品の引渡しから６ヵ月ですが、ウィーン売買条約では引渡しから２年間とされており、買主に有利になっています。
なお、検品によって不適合品が発見された場合、日本の商法では買主は受領後ただち通知しなければならないとなっています。ウィーン売買条約では「発見した時または発見すべきであった時から合理的な期間内」となっています。日本語にすると意味が異なるようですが、両者はほぼ同じ意味と理解されています。契約解除についても大きな違いがあります。日本の民法では契約違反があり一定期間内に是正されないときは契約解除ができるとされています。しかし、ウィーン売買条約では契約解除は「重大な契約違反」の場合にしか認められません。これは、ウィーン売買条約がいったん成立した契約はできるだけ存続させるべきであるとの思想に基づいているためです。
その他、日本の民法・商法では、たとえば売主が代金支払より先に商品を引き渡すことになっている場合、買主の代金支払能力に疑いを持ったときでも売主は商品の引渡しを実行しないと契約違反となります。しかし、ウィーン売買条約では契約違反となりません。相手方が義務を履行しないと推測される場合には自らの義務の実行を停止できるからです（「不安の抗弁」といいます）。

今後、日本企業が当事者となる契約にウィーン売買条約が適用されることが多くなり、国際取引の際の重要な法律になると思われます。また、著名な民法学者や法務省の官僚が中心となって日本民法の一部（債権法）を改正しようという動きがあり、その基本方針も発表されています。この基本方針の中にはウィーン売買条約とよく似たものが多く含まれています。この点からもウィーン売買条約の重要性は高まっていくものと考えられます。
]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>
２００９年８月１日に日本でもウィーン売買条約（正式名称は「国際物品売買契約に関する国連条約(CISG)」）の効力が発生します。<br />
ウィーン売買条約は、異なる国の事業者間の物品売買を規律するために国際連合国際商取引委員会(UNCITRAL)によって起草され、１９８０年ウィーンで開催された外交会議で採択、１９８８年に発効した国連条約です。２００９年１月１日現在、米国、カナダ、中国、韓国、ドイツ、イタリア、フランス、オーストラリア、ロシア等７３ヵ国が締約しています。日本は２００８年７月１日に批准しました。<br />
<br />
ウィーン売買条約は、国際物品（動産）売買契約が条約締結国の事業者（会社とは限りません）間で行われた場合に適用されます。また、国際物品売買契約が条約締結国の事業者と非条約締結国の事業者間で行われた場合にも、契約の準拠法（その国際契約を規律する国の法律）が条約締結国の法律であれば適用されます。<br />
<br />
したがって、条約締結国である日本の会社が外国会社と物品売買契約をする場合、その外国会社も条約締結国の会社である場合にウィーン売買条約が適用されることになります。また売買契約が日本法を準拠法とする場合にもウィーン売買条約が適用されることになります。日本の民法・商法を適用したい場合には、契約書の中に「日本法を準拠法とする」との規定に加えて「ウィーン売買条約の適用<br />
を排除する」としなければなりません。なお、ウィーン売買条約は事業者間の契約にのみ適用されるので、消費者が契約の当事者である場合には適用がありません。<br />
<br />
ウィーン売買条約と日本の民法・商法の違いの一部を説明します。<br />
日本の商法では、商品のクレーム提起期間は最長で商品の引渡しから６ヵ月ですが、ウィーン売買条約では引渡しから２年間とされており、買主に有利になっています。<br />
なお、検品によって不適合品が発見された場合、日本の商法では買主は受領後ただち通知しなければならないとなっています。ウィーン売買条約では「発見した時または発見すべきであった時から合理的な期間内」となっています。日本語にすると意味が異なるようですが、両者はほぼ同じ意味と理解されています。契約解除についても大きな違いがあります。日本の民法では契約違反があり一定期間内に是正されないときは契約解除ができるとされています。しかし、ウィーン売買条約では契約解除は「重大な契約違反」の場合にしか認められません。これは、ウィーン売買条約がいったん成立した契約はできるだけ存続させるべきであるとの思想に基づいているためです。<br />
その他、日本の民法・商法では、たとえば売主が代金支払より先に商品を引き渡すことになっている場合、買主の代金支払能力に疑いを持ったときでも売主は商品の引渡しを実行しないと契約違反となります。しかし、ウィーン売買条約では契約違反となりません。相手方が義務を履行しないと推測される場合には自らの義務の実行を停止できるからです（「不安の抗弁」といいます）。<br />
<br />
今後、日本企業が当事者となる契約にウィーン売買条約が適用されることが多くなり、国際取引の際の重要な法律になると思われます。また、著名な民法学者や法務省の官僚が中心となって日本民法の一部（債権法）を改正しようという動きがあり、その基本方針も発表されています。この基本方針の中にはウィーン売買条約とよく似たものが多く含まれています。この点からもウィーン売買条約の重要性は高まっていくものと考えられます。</p>
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		<title>監査役の会計監査人選任議案・報酬決定権</title>
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		<pubDate>Tue, 02 Jun 2009 12:24:00 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
		
		<category><![CDATA[Uncategorized]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://kotonoha-media.com/blog/ikeda/archives/28</guid>
		<description><![CDATA[
日本公認会計士協会は５月２１日に「上場会社のコーポレート・ガバナンスとディスクロージャー制度の在り方に関する提言」というレポートをホームページで公表しました（http://www.hp.jicpa.or.jp/specialized_field/pdf/4-0-0-2-20090521.pdf）。５月２２日の日経新聞にもこの記事が載っていました。
その中で監査役（会）が会計監査人の選任議案の決定権や報酬の決定権を持つことが提言されています。

この監査役（会）が会計監査人の選任議案や報酬の決定権を持つという制度については、ずいぶん前から議論されています。
たとえば、２００７年６月の公認会計士法の改正がされた際に、衆議院財務金融委員会及び参議院財政金融委員会は、この制度の導入に向けて引き続き真剣な検討を行う趣旨の附帯決議（公認会計士法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議）をしています。
また、昨年８月に法務省がこの制度を導入する会社法改正案を国会に提出する方針を固めたとの新聞報道もありました（http://www.eiko.gr.jp/topics/kaisha070815.html参照）。
しかし、その後の実現に受けた動きはありませんでした。

この制度が必要な理由は何でしょうか。
株式を上場している会社は、会計監査人を置かなければなりません。
会計監査人は会社の財務情報が正しいかどうかを監視（監査といいます）するために置かれています。
株式を上場している会社に利害関係を持つ者（株を売り買いしようとする人や物品の取引先など）は、そうでない会社に比べて比較にならないくらい多数に上ります。この多数の利害関係者は会社の財務情報を信じて株や物品などの取引きをするので、財務情報が正しいことが必要不可欠です。
現在の制度では、会計監査人が監査する会社の経営者が、会計監査人の選任議案を決定し、監査報酬を支払います。会計監査人の選任権は株主総会にありますが、通常は経営者の推薦する通りに会計監査人が選任されます。
これでは経営者が会計監査人を決めてその報酬を支払っているのと同じです。そこで、利害関係人や市場は、会計監査人が経営者により強い親近感を持つのが当然であり、監査に手心を加えるのではないかという疑念を持つことになります。
このように、監査される側に選任されて報酬をもらうのでは、会計監査人は適正に監査しないのでないかという疑念が持たれる状況を「インセンティブのねじれ」と言い、国会の審議などでもこの言葉が使われています（ある参議院議員が使い始めたそうです）。
この「インセンティブのねじれ」を解消するためには、経営者ではなく、監査役（会）が会計監査人を決定し（株主総会は監査役（会）の推薦通りに選任するでしょう）、報酬について会計監査人と合意できるようにすればいいというわけです。

現在の制度でも、会計監査人の選任議案については、監査役（会）の同意を得なければなりませんし、報酬についても同様です。これによって、経営者と会計監査人のもたれあいを防止しようとしています。
しかし、この提言では同意権のシステムは機能していないと指摘しています。その理由として、同意権しか持たない監査役（会）は監査報酬が適切か否かの判断に必要な資料が十分に入手できないこと、監査役（会）は監査報酬の同意についての説明責任を負いにくいことから安易に同意することを指摘しています。また、監査契約を結ぶ前に報酬について監査役（会）が関与した事例は少数であるとの調査結果も示されています。なお、この提言では、会計監査人選任議案決定権と監査報酬決定権はペアであると考えられているようです。

この提言のように監査役（会）が会計監査人選任議案と監査報酬の決定権を持てば、外観上の「インセンティブのねじれ」は解消されたように見えます。その意味では、この提言は正当だろうと思います。会計監査人の報酬決定は業務執行に属することであり、予算措置を伴うものであるとの指摘もありますが、形式論に過ぎないように思います。
しかし、このような決定権を監査役（会）が持つことと会計監査人の監査が適正に行われることが確保されるということは別の問題です。
目的は会計監査人の監査が適正に行われることであり、会社のガバナンスや会計監査のあり方（たとえば、会計監査人を数年に一度は変更することにするなど）など、マクロ的に解決していく必要があります。
]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>
日本公認会計士協会は５月２１日に「上場会社のコーポレート・ガバナンスとディスクロージャー制度の在り方に関する提言」というレポートをホームページで公表しました（<a href="http://www.hp.jicpa.or.jp/specialized_field/pdf/4-0-0-2-20090521.pdf">http://www.hp.jicpa.or.jp/specialized_field/pdf/4-0-0-2-20090521.pdf</a>）。５月２２日の日経新聞にもこの記事が載っていました。<br />
その中で監査役（会）が会計監査人の選任議案の決定権や報酬の決定権を持つことが提言されています。<br />
<br />
この監査役（会）が会計監査人の選任議案や報酬の決定権を持つという制度については、ずいぶん前から議論されています。<br />
たとえば、２００７年６月の公認会計士法の改正がされた際に、衆議院財務金融委員会及び参議院財政金融委員会は、この制度の導入に向けて引き続き真剣な検討を行う趣旨の附帯決議（公認会計士法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議）をしています。<br />
また、昨年８月に法務省がこの制度を導入する会社法改正案を国会に提出する方針を固めたとの新聞報道もありました（<a href="http://www.eiko.gr.jp/topics/kaisha070815.html">http://www.eiko.gr.jp/topics/kaisha070815.html</a>参照）。<br />
しかし、その後の実現に受けた動きはありませんでした。<br />
<br />
この制度が必要な理由は何でしょうか。<br />
株式を上場している会社は、会計監査人を置かなければなりません。<br />
会計監査人は会社の財務情報が正しいかどうかを監視（監査といいます）するために置かれています。<br />
株式を上場している会社に利害関係を持つ者（株を売り買いしようとする人や物品の取引先など）は、そうでない会社に比べて比較にならないくらい多数に上ります。この多数の利害関係者は会社の財務情報を信じて株や物品などの取引きをするので、財務情報が正しいことが必要不可欠です。<br />
現在の制度では、会計監査人が監査する会社の経営者が、会計監査人の選任議案を決定し、監査報酬を支払います。会計監査人の選任権は株主総会にありますが、通常は経営者の推薦する通りに会計監査人が選任されます。<br />
これでは経営者が会計監査人を決めてその報酬を支払っているのと同じです。そこで、利害関係人や市場は、会計監査人が経営者により強い親近感を持つのが当然であり、監査に手心を加えるのではないかという疑念を持つことになります。<br />
このように、監査される側に選任されて報酬をもらうのでは、会計監査人は適正に監査しないのでないかという疑念が持たれる状況を「インセンティブのねじれ」と言い、国会の審議などでもこの言葉が使われています（ある参議院議員が使い始めたそうです）。<br />
この「インセンティブのねじれ」を解消するためには、経営者ではなく、監査役（会）が会計監査人を決定し（株主総会は監査役（会）の推薦通りに選任するでしょう）、報酬について会計監査人と合意できるようにすればいいというわけです。<br />
<br />
現在の制度でも、会計監査人の選任議案については、監査役（会）の同意を得なければなりませんし、報酬についても同様です。これによって、経営者と会計監査人のもたれあいを防止しようとしています。<br />
しかし、この提言では同意権のシステムは機能していないと指摘しています。その理由として、同意権しか持たない監査役（会）は監査報酬が適切か否かの判断に必要な資料が十分に入手できないこと、監査役（会）は監査報酬の同意についての説明責任を負いにくいことから安易に同意することを指摘しています。また、監査契約を結ぶ前に報酬について監査役（会）が関与した事例は少数であるとの調査結果も示されています。なお、この提言では、会計監査人選任議案決定権と監査報酬決定権はペアであると考えられているようです。<br />
<br />
この提言のように監査役（会）が会計監査人選任議案と監査報酬の決定権を持てば、外観上の「インセンティブのねじれ」は解消されたように見えます。その意味では、この提言は正当だろうと思います。会計監査人の報酬決定は業務執行に属することであり、予算措置を伴うものであるとの指摘もありますが、形式論に過ぎないように思います。<br />
しかし、このような決定権を監査役（会）が持つことと会計監査人の監査が適正に行われることが確保されるということは別の問題です。<br />
目的は会計監査人の監査が適正に行われることであり、会社のガバナンスや会計監査のあり方（たとえば、会計監査人を数年に一度は変更することにするなど）など、マクロ的に解決していく必要があります。</p>
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		<title>楽天の株式買取請求～TBSとの協議の行方は？</title>
		<link>http://kotonoha-media.com/blog/ikeda/archives/27</link>
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		<pubDate>Tue, 21 Apr 2009 06:45:34 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
		
		<category><![CDATA[Uncategorized]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://kotonoha-media.com/blog/ikeda/archives/27</guid>
		<description><![CDATA[
４月１日付けの日経新聞によれば、株式会社東京放送（ＴＢＳ）の筆頭株主である楽天が３月３１日、自社の保有するＴＢＳ株の買い取りをＴＢＳに請求したとのことです。このことは３月３１日付けでＪＡＳＤＡＱにもリリースされています。

２００５年からＴＢＳに対して経営統合を提案してきた楽天がその方針を変更するに至ったわけですが、その理由はＴＢＳが「認定放送持株会社」へ移行することにあります。「認定放送持株会社」とはラジオ局やテレビ局の経営会社を子会社に持つ持株会社のことです。２００８年４月１日施行の改正放送法によって認められるようになりました。総務大臣による「認定」が必要です。
ＴＢＳは以前から子会社たる「株式会社ＴＢＳテレビ」に番組制作を委託していました。今回認定放送持株会社として認定を受けるに際し、その「株式会社ＴＢＳテレビ」にテレビ放送事業等を承継させる「会社分割（吸収分割）」を行うことにしました。
吸収分割とは会社分割のうち既存の会社に事業を承継させる方法です。会社分割には株主総会の特別決議（出席株主の議決権の３分の２以上の賛成が必要な決議）が必要です。
ＴＢＳの経営陣は昨年１２月の臨時株主総会で、認定放送持株会社への移行を目的に「株式会社ＴＢＳテレビ」への会社分割を翌年（つまり今年）４月１日付で行うことを提案しました。

ところで認定放送持株会社においては、株主が３３％を超える議決権を有する場合には議決権を行使することができません（改正放送法５２条の３５、同法施行規則等の一部を改正する省令１７条２８の２４）。特定の法人や個人の支配を避けるためです。
したがって、楽天が過半数の株式を取得することによりＴＢＳを支配することは不可能となり、また、３分の１超の株式を取得して特別決議（定款変更などの場合）を確実に阻止することもできなくなります。
そこで、楽天は、ＴＢＳの臨時株主総会でテレビ放送事業等を「株式会社ＴＢＳテレビ」に吸収分割させる議案に反対しました。しかし、臨時株主総会はこの会社分割議案を決議しました。

会社法は会社分割や合併など会社の組織再編行為については、その議案に反対した株主に会社への株式買取請求権を認めています。
楽天はこの権利を行使して、ＴＢＳ(認定放送持株会社への移行にともない定款変更をして株式会社東京放送ホールディングスに商号変更をしました)に株式買取請求をしたということになります。
なお楽天が３月３１日に株式買取請求をしたのは、会社分割の効力発生日である４月１日の前日が期限だったからです（その手続きについてhttp://www.eiko.gr.jp/topics/kaisha071115.html
）。

今後、楽天とＴＢＳは株式の買取価格について協議することになりますが、４月３０日までに協議が成立しなければ、楽天が裁判所に価格決定の申立てをすることになります。
楽天が株式を取得した時点での株価と現在の市場での株価は大きくかい離しており、ＴＢＳは現在の市場での株価を主張すると予想されます。両者が合意にいたるのは難しいかもしれません。
株式の価格決定の申立てについてはレックスホールディングス（http://www.eiko.gr.jp/topics/kaisha081001.html）やカネボウ（http://www.eiko.gr.jp/topics/kaisha080401.html）のケースがあります。
裁判所はレックスについては過去６ヵ月の市場価格の平均にプレミアムを乗せて価格を算定しました。カネボウについてはＤＣＦ法により算定しました。
いずれも上場廃止をした株式か上場廃止が予定されている株式の株価算定のケースであり、今回のような上場を維持したままの株式の価格の算定とは事案を異にします。今回の場合は特にプレミアムをつける必要はなく市場価格が公正な価格といえると思われますが、裁判所が市場価格だけで株式の価格を算定したケースはないようであり、その意味では初めてのケースとなるかもしれません。
]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>
４月１日付けの日経新聞によれば、株式会社東京放送（ＴＢＳ）の筆頭株主である楽天が３月３１日、自社の保有するＴＢＳ株の買い取りをＴＢＳに請求したとのことです。このことは３月３１日付けでＪＡＳＤＡＱにもリリースされています。<br />
<br />
２００５年からＴＢＳに対して経営統合を提案してきた楽天がその方針を変更するに至ったわけですが、その理由はＴＢＳが「認定放送持株会社」へ移行することにあります。「認定放送持株会社」とはラジオ局やテレビ局の経営会社を子会社に持つ持株会社のことです。２００８年４月１日施行の改正放送法によって認められるようになりました。総務大臣による「認定」が必要です。<br />
ＴＢＳは以前から子会社たる「株式会社ＴＢＳテレビ」に番組制作を委託していました。今回認定放送持株会社として認定を受けるに際し、その「株式会社ＴＢＳテレビ」にテレビ放送事業等を承継させる「会社分割（吸収分割）」を行うことにしました。<br />
吸収分割とは会社分割のうち既存の会社に事業を承継させる方法です。会社分割には株主総会の特別決議（出席株主の議決権の３分の２以上の賛成が必要な決議）が必要です。<br />
ＴＢＳの経営陣は昨年１２月の臨時株主総会で、認定放送持株会社への移行を目的に「株式会社ＴＢＳテレビ」への会社分割を翌年（つまり今年）４月１日付で行うことを提案しました。<br />
<br />
ところで認定放送持株会社においては、株主が３３％を超える議決権を有する場合には議決権を行使することができません（改正放送法５２条の３５、同法施行規則等の一部を改正する省令１７条２８の２４）。特定の法人や個人の支配を避けるためです。<br />
したがって、楽天が過半数の株式を取得することによりＴＢＳを支配することは不可能となり、また、３分の１超の株式を取得して特別決議（定款変更などの場合）を確実に阻止することもできなくなります。<br />
そこで、楽天は、ＴＢＳの臨時株主総会でテレビ放送事業等を「株式会社ＴＢＳテレビ」に吸収分割させる議案に反対しました。しかし、臨時株主総会はこの会社分割議案を決議しました。<br />
<br />
会社法は会社分割や合併など会社の組織再編行為については、その議案に反対した株主に会社への株式買取請求権を認めています。<br />
楽天はこの権利を行使して、ＴＢＳ(認定放送持株会社への移行にともない定款変更をして株式会社東京放送ホールディングスに商号変更をしました)に株式買取請求をしたということになります。<br />
なお楽天が３月３１日に株式買取請求をしたのは、会社分割の効力発生日である４月１日の前日が期限だったからです（その手続きについて<a href="http://www.eiko.gr.jp/topics/kaisha071115.html">http://www.eiko.gr.jp/topics/kaisha071115.html</a><br />
）。<br />
<br />
今後、楽天とＴＢＳは株式の買取価格について協議することになりますが、４月３０日までに協議が成立しなければ、楽天が裁判所に価格決定の申立てをすることになります。<br />
楽天が株式を取得した時点での株価と現在の市場での株価は大きくかい離しており、ＴＢＳは現在の市場での株価を主張すると予想されます。両者が合意にいたるのは難しいかもしれません。<br />
株式の価格決定の申立てについてはレックスホールディングス（<a href="http://www.eiko.gr.jp/topics/kaisha081001.html">http://www.eiko.gr.jp/topics/kaisha081001.html</a>）やカネボウ（<a href="http://www.eiko.gr.jp/topics/kaisha080401.html">http://www.eiko.gr.jp/topics/kaisha080401.html</a>）のケースがあります。<br />
裁判所はレックスについては過去６ヵ月の市場価格の平均にプレミアムを乗せて価格を算定しました。カネボウについてはＤＣＦ法により算定しました。<br />
いずれも上場廃止をした株式か上場廃止が予定されている株式の株価算定のケースであり、今回のような上場を維持したままの株式の価格の算定とは事案を異にします。今回の場合は特にプレミアムをつける必要はなく市場価格が公正な価格といえると思われますが、裁判所が市場価格だけで株式の価格を算定したケースはないようであり、その意味では初めてのケースとなるかもしれません。</p>
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		<title>課徴金の対象拡張など独占禁止法改正法案について</title>
		<link>http://kotonoha-media.com/blog/ikeda/archives/26</link>
		<comments>http://kotonoha-media.com/blog/ikeda/archives/26#comments</comments>
		<pubDate>Sun, 08 Mar 2009 17:48:29 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
		
		<category><![CDATA[Uncategorized]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://kotonoha-media.com/blog/ikeda/archives/26</guid>
		<description><![CDATA[
公正取引委員会が独占禁止法の改正法案の国会提出について２月２７日の閣議に付議すると発表しました。

独禁法の改正法案は昨年の第１６９回通常国会に提出され、第１７０回臨時国会で継続審議となったものの、同国会において廃案となりました。これに修正を加えた改正法案が取りまとめられました。もし今国会に提出され、成立すれば、施行日は公布の日から起算して１年を超えない範囲内で政令で定める日となるので、２０１０年中の施行となります。

公表された骨子をご説明します。

まず、談合やカルテルなどの「不当な取引制限」を行った企業に科される課徴金について、現行法では違法行為による売上額の最大１０％（大企業たるメーカーの場合）とされているところ、改正法案では「主導した事業者」についてさらに５０％増しとします。また、課徴金算定の対象となる売上期間を現行の３年から５年にします。

他方で、違反企業からの自主申請に基づく課徴金減免制度が功を奏していることに着眼し、自主的な情報提供をさらに促すため、公取委の立ち入り調査開始前または開始調査後に違反の事実を公取委に申請した企業で、課徴金の減免を受けられる企業数を現行の３社から５社（ただし、調査開始後は最大３社まで）に拡大しています。

しかも、同一グループ内の複数の事業者による共同申請を認める、つまりグループ会社は１社として数えることを可能にします。

また、これまで課徴金の対象となる違法行為は「不当な取引制限」と「支配型私的独占」に基本的に限定されていましたが、改正法案では次の違法行為まで拡張するとのことです。

（１）排除型私的独占（継続的に不当廉売を行うなどして競争者を市場から排除すること）この場合、課徴金は売上額の１～６％です。
（２）不当廉売（原価を著しく下回る対価など不当に低い対価で商品等を供給すること）
（３）差別対価（不当に地域や相手方によって差別的な対価で取引すること）
（４）共同の取引拒絶（共同して不当に特定の企業との取引を拒絶すること）
（５）再販売価格の拘束（商品の売り先に対し、その売り先の販売価格を定めて維持させること）
　（２）から（５）については課徴金は売上額の１～３％です。同一の違反行為を繰り返した場合に限られます。
（６）優越的地位の濫用（自社の取引上の地位が相手方に優越していることを利用して、不当に、取引以外の商品などを購入させたり、自社のために金銭など経済上の利益を提供させたりして、相手方に取引上の不利益を与えることなど）については売上額の１％の課徴金が科されるとのことです。

さらに、カルテル・入札談合等の不当な取引制限の罪について、個人に対する懲役刑を現行法の３年以下から５年以下に引き上げられます。法人のみならず、実際に調整行為を行う個人に対する抑止力を確保するのが重要であるとのことです。

その他、会社の株式取得の手続規制について、現行法では株式所有報告書の事後提出であったのを、合併等の他の企業結合と同様に、事前届出制を導入しました。他方で、届出を要する株式取得を株式発行会社（単体）の発行済株式総数の１０％、２５％、５０％を超えるときとしていたのを、企業グル―プベースで２０％、５０％を超えるときとしました。

そのうえで、株式取得、合併等の届出基準を、現行法の買収会社（その国内親会社・子会社とも）の総資産の合計額１００億円超、被買収会社の単体総資産の１０％の場合としていたのを、買収会社（企業グループ）の国内売上高合計額２００億円超、被買収会社（その子会社を含む）の国内売上高５０億円超としました。

（執筆者：弁護士　嶋津裕介）
]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>
公正取引委員会が独占禁止法の改正法案の国会提出について２月２７日の閣議に付議すると発表しました。<br />
<br />
独禁法の改正法案は昨年の第１６９回通常国会に提出され、第１７０回臨時国会で継続審議となったものの、同国会において廃案となりました。これに修正を加えた改正法案が取りまとめられました。もし今国会に提出され、成立すれば、施行日は公布の日から起算して１年を超えない範囲内で政令で定める日となるので、２０１０年中の施行となります。<br />
<br />
公表された骨子をご説明します。<br />
<br />
まず、談合やカルテルなどの「不当な取引制限」を行った企業に科される課徴金について、現行法では違法行為による売上額の最大１０％（大企業たるメーカーの場合）とされているところ、改正法案では「主導した事業者」についてさらに５０％増しとします。また、課徴金算定の対象となる売上期間を現行の３年から５年にします。<br />
<br />
他方で、違反企業からの自主申請に基づく課徴金減免制度が功を奏していることに着眼し、自主的な情報提供をさらに促すため、公取委の立ち入り調査開始前または開始調査後に違反の事実を公取委に申請した企業で、課徴金の減免を受けられる企業数を現行の３社から５社（ただし、調査開始後は最大３社まで）に拡大しています。<br />
<br />
しかも、同一グループ内の複数の事業者による共同申請を認める、つまりグループ会社は１社として数えることを可能にします。<br />
<br />
また、これまで課徴金の対象となる違法行為は「不当な取引制限」と「支配型私的独占」に基本的に限定されていましたが、改正法案では次の違法行為まで拡張するとのことです。<br />
<br />
（１）排除型私的独占（継続的に不当廉売を行うなどして競争者を市場から排除すること）この場合、課徴金は売上額の１～６％です。<br />
（２）不当廉売（原価を著しく下回る対価など不当に低い対価で商品等を供給すること）<br />
（３）差別対価（不当に地域や相手方によって差別的な対価で取引すること）<br />
（４）共同の取引拒絶（共同して不当に特定の企業との取引を拒絶すること）<br />
（５）再販売価格の拘束（商品の売り先に対し、その売り先の販売価格を定めて維持させること）<br />
　（２）から（５）については課徴金は売上額の１～３％です。同一の違反行為を繰り返した場合に限られます。<br />
（６）優越的地位の濫用（自社の取引上の地位が相手方に優越していることを利用して、不当に、取引以外の商品などを購入させたり、自社のために金銭など経済上の利益を提供させたりして、相手方に取引上の不利益を与えることなど）については売上額の１％の課徴金が科されるとのことです。<br />
<br />
さらに、カルテル・入札談合等の不当な取引制限の罪について、個人に対する懲役刑を現行法の３年以下から５年以下に引き上げられます。法人のみならず、実際に調整行為を行う個人に対する抑止力を確保するのが重要であるとのことです。<br />
<br />
その他、会社の株式取得の手続規制について、現行法では株式所有報告書の事後提出であったのを、合併等の他の企業結合と同様に、事前届出制を導入しました。他方で、届出を要する株式取得を株式発行会社（単体）の発行済株式総数の１０％、２５％、５０％を超えるときとしていたのを、企業グル―プベースで２０％、５０％を超えるときとしました。<br />
<br />
そのうえで、株式取得、合併等の届出基準を、現行法の買収会社（その国内親会社・子会社とも）の総資産の合計額１００億円超、被買収会社の単体総資産の１０％の場合としていたのを、買収会社（企業グループ）の国内売上高合計額２００億円超、被買収会社（その子会社を含む）の国内売上高５０億円超としました。<br />
<br />
（執筆者：弁護士　嶋津裕介）</p>
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		</item>
		<item>
		<title>村上ファンド事件の東京高裁判決について</title>
		<link>http://kotonoha-media.com/blog/ikeda/archives/25</link>
		<comments>http://kotonoha-media.com/blog/ikeda/archives/25#comments</comments>
		<pubDate>Fri, 20 Feb 2009 05:39:41 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
		
		<category><![CDATA[Uncategorized]]></category>

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		<description><![CDATA[
２００９年２月３日４日経新聞によれば、村上ファンド事件の東京高裁判決ではインサイダー取引きであることは認めたものの一審の実刑判決を破棄して執行猶予をつけたということです。このニュースは、この日の日経新聞で社説を含めた４箇所で報じられており、社会的な関心の高い事件であることを示しています。

この事件では、村上氏が、ライブドアがニッポン放送株を取得するとの情報を得て、同社株を取得したことがインサイダー取引きとなるかが問題となりました。旧証券取引法（現金融商品取引法）の禁止するインサイダー取引きには２種類の形態があり、その一つは会社関係者の取引であり、もう一つは公開買付け（ＴＯＢ）等関係者の取引です。村上氏はニッポン放送の関係者でもありませんし、ライブドが市場内での取引に準じる方法でニッポン放送株を取得するということであれば、村上氏はＴＯＢ関係者にもあたらないということになります。しかし、政令では総株式の５％以上を集めようとする買い集め行為をＴＯＢに準ずるものとしており、５％以上の株式を集めようとするとの情報を得た後に、その株の取引きをすることはインサイダー取引に該当します（インサイダー取引きに該当することについての詳細はhttp://www.eiko.gr.jp/topics/kaisha060615.htmlを参照してください）。

問題となるのは、村上氏が、買い集め側であるライブドアが５％以上のニッポン放送の株式を集める（これがインサイダー取引規制でいう「重要事実」になります）ことを決定したとの情報の伝達を受けて同社株式を取得したか否かです。

会社の決定というためには、通常は決定機関である取締役会で決議される必要があります。しかし、インサイダー取引規制における決定については会社法に規定された決議機関での決定までは必要ありません。この事件では、実質上の意思決定機関である堀江貴文前社長、宮内元取締役が決定したと認定しており、それで重要事実の決定と言えます。

次に、重要事実の決定というためには単なる願望や絵空事ではない、その実現が可能であることが必要です。しかし、実現可能と言ってもその程度は様々であり、実現の可能性が高い場合にのみ重要事実の決定とするというのか、少しでもあれば重要事実の決定と言えるのか、可能性の程度はどれくらいを要求するのかが問題となります。この件では、村上氏は、実現可能性はなかったとして、重要事実の決定の伝達を受けていないとして争っていました。

一審判決では、可能性がない場合は除かれるが、可能性があればその高低は問題がないという判断をしました。ビジネスにおいては様々な戦略が検討されますが、可能性はあっても実現しないことも多く、一審判決の基準は広すぎるという批判がありました。高裁判決では、投資判断に影響を及ぼす程度の相応の実現可能性が必要であり、ある程度具体的な内容を持ち、実現を真摯に意図していると判断されるものでなければならないとしました。

ただし、高裁判決も、結論としては、重要事実の決定の伝達があったことを認めました。
　
今回の判決については、上村達男教授は「二審はインサイダー取引を細かく認定したが、逆に事件の構図は矮小化されたのではないか」とのコメントを述べておられるようです。今回の判決では、インサイダー情報を利用してニッポン放送株を買い増したのではなく、インサイダー情報との認識も弱いままに従来の方針に従って買い増してっただけという、いわばうっかりインサイダー的な認定をしており、それが執行猶予をつけた理由の一つのようですが、一審判決での「聞いちゃったのではなく言わせたのだ」との厳しい指摘にもみられる村上ファンドの利益のためにライブドアを利用したという構図が上村教授の念頭にあるのだと思います。また、日経新聞の社説でも、「『インサイダー取引よりも罪の重い、同法の不正行為禁止条項を適用すべき事件だった』。遠回しにそう指摘しているようにも思える」と指摘しています。
]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>
２００９年２月３日４日経新聞によれば、村上ファンド事件の東京高裁判決ではインサイダー取引きであることは認めたものの一審の実刑判決を破棄して執行猶予をつけたということです。このニュースは、この日の日経新聞で社説を含めた４箇所で報じられており、社会的な関心の高い事件であることを示しています。<br />
<br />
この事件では、村上氏が、ライブドアがニッポン放送株を取得するとの情報を得て、同社株を取得したことがインサイダー取引きとなるかが問題となりました。旧証券取引法（現金融商品取引法）の禁止するインサイダー取引きには２種類の形態があり、その一つは会社関係者の取引であり、もう一つは公開買付け（ＴＯＢ）等関係者の取引です。村上氏はニッポン放送の関係者でもありませんし、ライブドが市場内での取引に準じる方法でニッポン放送株を取得するということであれば、村上氏はＴＯＢ関係者にもあたらないということになります。しかし、政令では総株式の５％以上を集めようとする買い集め行為をＴＯＢに準ずるものとしており、５％以上の株式を集めようとするとの情報を得た後に、その株の取引きをすることはインサイダー取引に該当します（インサイダー取引きに該当することについての詳細は<a href="http://www.eiko.gr.jp/topics/kaisha060615.html">http://www.eiko.gr.jp/topics/kaisha060615.html</a>を参照してください）。<br />
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問題となるのは、村上氏が、買い集め側であるライブドアが５％以上のニッポン放送の株式を集める（これがインサイダー取引規制でいう「重要事実」になります）ことを決定したとの情報の伝達を受けて同社株式を取得したか否かです。<br />
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会社の決定というためには、通常は決定機関である取締役会で決議される必要があります。しかし、インサイダー取引規制における決定については会社法に規定された決議機関での決定までは必要ありません。この事件では、実質上の意思決定機関である堀江貴文前社長、宮内元取締役が決定したと認定しており、それで重要事実の決定と言えます。<br />
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次に、重要事実の決定というためには単なる願望や絵空事ではない、その実現が可能であることが必要です。しかし、実現可能と言ってもその程度は様々であり、実現の可能性が高い場合にのみ重要事実の決定とするというのか、少しでもあれば重要事実の決定と言えるのか、可能性の程度はどれくらいを要求するのかが問題となります。この件では、村上氏は、実現可能性はなかったとして、重要事実の決定の伝達を受けていないとして争っていました。<br />
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一審判決では、可能性がない場合は除かれるが、可能性があればその高低は問題がないという判断をしました。ビジネスにおいては様々な戦略が検討されますが、可能性はあっても実現しないことも多く、一審判決の基準は広すぎるという批判がありました。高裁判決では、投資判断に影響を及ぼす程度の相応の実現可能性が必要であり、ある程度具体的な内容を持ち、実現を真摯に意図していると判断されるものでなければならないとしました。<br />
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ただし、高裁判決も、結論としては、重要事実の決定の伝達があったことを認めました。<br />
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今回の判決については、上村達男教授は「二審はインサイダー取引を細かく認定したが、逆に事件の構図は矮小化されたのではないか」とのコメントを述べておられるようです。今回の判決では、インサイダー情報を利用してニッポン放送株を買い増したのではなく、インサイダー情報との認識も弱いままに従来の方針に従って買い増してっただけという、いわばうっかりインサイダー的な認定をしており、それが執行猶予をつけた理由の一つのようですが、一審判決での「聞いちゃったのではなく言わせたのだ」との厳しい指摘にもみられる村上ファンドの利益のためにライブドアを利用したという構図が上村教授の念頭にあるのだと思います。また、日経新聞の社説でも、「『インサイダー取引よりも罪の重い、同法の不正行為禁止条項を適用すべき事件だった』。遠回しにそう指摘しているようにも思える」と指摘しています。</p>
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		<title>社債型優先株式ってなんだろう!?</title>
		<link>http://kotonoha-media.com/blog/ikeda/archives/24</link>
		<comments>http://kotonoha-media.com/blog/ikeda/archives/24#comments</comments>
		<pubDate>Fri, 06 Feb 2009 12:55:37 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
		
		<category><![CDATA[Uncategorized]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://kotonoha-media.com/blog/ikeda/archives/24</guid>
		<description><![CDATA[
企業が「社債型」優先株式を発行して資金調達するケースがみられます。
２００８年１１月に三菱ＵＦＪフィナンシャル・グループが３９００億円、１２月にイー・アクセスが２３億円をこの方法により調達しました。

「社債型」優先株式というのは、配当などについて普通株式よりも優先的な取り扱いをされる優先株式のうち、普通株式への転換がなされないものをいいます。
優先株式は、企業の資本増強やデット・エクィティ・スワップ（負債の株式化）などの場面でよく利用されています。優先的に配当を受けることができる見返りとして議決権がないこととされるほか、通常は、会社側あるいは優先株主側の判断により普通株式に転換されるものと定めておきます。これに対して社債型優先株式の場合には、普通株式への転換がなされないこととなっています。将来に払い戻し（償還）がなされることについては、通常の優先株式も社債型優先株式も共通です。

普通株式への転換は、会社側からみると、優先配当の負担を解消する意味をもちます。優先配当のために資金を確保しないといけない状態がつづくことは負担になるので、会社は将来的には優先株式をなくしたいと考えています。普通株式への転換がなされればもはや優先株式ではないので、会社は優先配当の負担から解放されます。
また、優先株主からみると、優先株式のままでは売却が困難なので、市場で売却して投下資本を回収できるよう普通株式に転換する権利をもっておきたいと考えています。このように、会社側、優先株主側のそれぞれにとって普通株式への転換を定めておくことには意味があります。
しかし、優先株式が普通株式に転換されると議決権が生じますから、他の株主の議決権割合が低下します。大量の優先株式が普通株式に転換されることで、支配株主の交替につながる事態も生じうるのです。

これに対して社債型優先株式の場合、普通株式への転換はなされませんので、他の株主の議決権割合の低下という事態は生じません。近時、大規模な増資の際にいかに既存株主の保護をはかるかが問題とされています。社債型優先株式の発行によれば、大規模な資金調達であっても議決権割合の維持という観点では既存株主を保護できることになります。上記の２社とも、社債型優先株式の発行という資金調達方法を選んだ理由として、既存株主の議決権割合を維持できることをあげています。

社債型優先株式も将来に払い戻し（償還）がなされることは先ほど述べました。払い戻しにより、会社は優先配当の負担を解消できますし、優先株主は投下資本回収できることになります。
通常の優先株式であれば、会社あるいは優先株主は転換・償還のいずれか有利な方法を選んで権利行使すればよいことになります。これに対して社債型優先株式の場合は、もっぱら償還という方法によることになります。

「社債型」の優先株式であることを強調するくらいなら、いっそのこと社債を発行して資金調達すればよいのではとも思えます。しかし、社債では自己資本にならないのに対し、優先株式であれば自己資本になるという違いがあります。社債により多額の資金調達を行うと自己資本比率が低下してしまいますが、社債型優先株式であればこれを回避できます。

以前にも、種類株式の利用により企業が多様なメニューで資金調達できるようになることをご説明しました（http://www.eiko.gr.jp/topics/kaisha070501.html）。社債型優先株式も、種類株式の利用により可能となった資金調達メニューのひとつです。

（執筆者：弁護士　森田　豪）
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			<content:encoded><![CDATA[<p>
企業が「社債型」優先株式を発行して資金調達するケースがみられます。<br />
２００８年１１月に三菱ＵＦＪフィナンシャル・グループが３９００億円、１２月にイー・アクセスが２３億円をこの方法により調達しました。<br />
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「社債型」優先株式というのは、配当などについて普通株式よりも優先的な取り扱いをされる優先株式のうち、普通株式への転換がなされないものをいいます。<br />
優先株式は、企業の資本増強やデット・エクィティ・スワップ（負債の株式化）などの場面でよく利用されています。優先的に配当を受けることができる見返りとして議決権がないこととされるほか、通常は、会社側あるいは優先株主側の判断により普通株式に転換されるものと定めておきます。これに対して社債型優先株式の場合には、普通株式への転換がなされないこととなっています。将来に払い戻し（償還）がなされることについては、通常の優先株式も社債型優先株式も共通です。<br />
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普通株式への転換は、会社側からみると、優先配当の負担を解消する意味をもちます。優先配当のために資金を確保しないといけない状態がつづくことは負担になるので、会社は将来的には優先株式をなくしたいと考えています。普通株式への転換がなされればもはや優先株式ではないので、会社は優先配当の負担から解放されます。<br />
また、優先株主からみると、優先株式のままでは売却が困難なので、市場で売却して投下資本を回収できるよう普通株式に転換する権利をもっておきたいと考えています。このように、会社側、優先株主側のそれぞれにとって普通株式への転換を定めておくことには意味があります。<br />
しかし、優先株式が普通株式に転換されると議決権が生じますから、他の株主の議決権割合が低下します。大量の優先株式が普通株式に転換されることで、支配株主の交替につながる事態も生じうるのです。<br />
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これに対して社債型優先株式の場合、普通株式への転換はなされませんので、他の株主の議決権割合の低下という事態は生じません。近時、大規模な増資の際にいかに既存株主の保護をはかるかが問題とされています。社債型優先株式の発行によれば、大規模な資金調達であっても議決権割合の維持という観点では既存株主を保護できることになります。上記の２社とも、社債型優先株式の発行という資金調達方法を選んだ理由として、既存株主の議決権割合を維持できることをあげています。<br />
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社債型優先株式も将来に払い戻し（償還）がなされることは先ほど述べました。払い戻しにより、会社は優先配当の負担を解消できますし、優先株主は投下資本回収できることになります。<br />
通常の優先株式であれば、会社あるいは優先株主は転換・償還のいずれか有利な方法を選んで権利行使すればよいことになります。これに対して社債型優先株式の場合は、もっぱら償還という方法によることになります。<br />
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「社債型」の優先株式であることを強調するくらいなら、いっそのこと社債を発行して資金調達すればよいのではとも思えます。しかし、社債では自己資本にならないのに対し、優先株式であれば自己資本になるという違いがあります。社債により多額の資金調達を行うと自己資本比率が低下してしまいますが、社債型優先株式であればこれを回避できます。<br />
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以前にも、種類株式の利用により企業が多様なメニューで資金調達できるようになることをご説明しました（<a href="http://www.eiko.gr.jp/topics/kaisha070501.html">http://www.eiko.gr.jp/topics/kaisha070501.html</a>）。社債型優先株式も、種類株式の利用により可能となった資金調達メニューのひとつです。<br />
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（執筆者：弁護士　森田　豪）</p>
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		<title>契約期間中の派遣契約の解除について～派遣社員保護の法規制の見地から</title>
		<link>http://kotonoha-media.com/blog/ikeda/archives/23</link>
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		<pubDate>Sat, 17 Jan 2009 13:27:38 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
		
		<category><![CDATA[Uncategorized]]></category>

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		<description><![CDATA[
急激な景気の悪化から製造業等で派遣社員が大量に契約を解除され、ニュースなどでも大きく取り扱われています。そこで今回は、人材派遣を受けている会社（派遣先の会社）が、派遣期間中に派遣契約を解除するときの注意点について解説します。

契約期間の途中で派遣会社との派遣契約を解除しようとする場合、どのような法規制があるのでしょうか。派遣契約はそもそも派遣会社と派遣先の契約ではありますが、派遣社員の保護の見地から以下のような法規制があります。

まず、労働者派遣法では派遣先が、派遣社員の国籍、信条、性別、社会的身分、労働組合の正当な行為をしたことなどを理由として、派遣契約を解除することを禁止しています。また、厚生労働省の定める「労働者派遣事業関係業務取扱要領」により、派遣期間中に予定していた業務が早く終わったとか、受注量が減少したなどの派遣先の都合で派遣先を解除する場合には、派遣会社の同意を得ることはもちろんのこと、あらかじめ相当の猶予期間をもって派遣会社に解除の申し入れを行うこととされています。
 
そして同要領では、派遣先が派遣契約を解除しようとするときは、労働基準法上の解雇予告に準じて、解除しようとする日の少なくとも３０日前にその旨の予告を行うこと、または、少なくとも派遣社員の３０日分以上の賃金に相当する額の損害賠償を行うこととしています。

ただし、派遣会社と派遣先の双方に責任がある場合には、派遣会社と派遣先のそれぞれの責任の割合についても十分に考慮するものとし、３０日前の解除予告やその日数相当分の損害賠償義務は最低限のものであって、状況によってこれを超える損害賠償を妨げるものではない旨定められています。

派遣会社は、契約解除により仕事がない状態になっている派遣社員に対しては、労働基準法の定めによって、平均賃金の６割以上の休業手当を支払わなければならないため、正当な理由なく契約を解除され、派遣社員のその後の場所確保がどうしても不可能な場合には、残っている全期間について一定額の損害賠償請求が認められる場合が多いと考えられます。なお、この場合の損害賠償請求権は、派遣会社から派遣先の会社になされることになります。

また、同要領では、派遣先は派遣会社からの求めがあったときは、派遣契約の解除を行った理由を派遣会社に対し明らかにすることとされています。これは、いずれに責任があるかをはっきりさせることにより、場合によっては派遣会社や派遣社員からの損害賠償請求等を可能にするために必要なことです。なお、派遣先は、契約期間が満了する前に派遣社員の責任のない事由（先にあげた受注量の減少なども責任のない事由にあたります。）で派遣契約の解除を行った場合には、関連会社での就業をあっせんするなど新たな派遣先を確保しようと努める義務があります。

これらのことからすれば、後日の紛争可能性を考えると、派遣先から契約期間中の派遣契約を解除するのは、簡単にはできないと考えておくほうがよいと思います。

（執筆者：弁護士　池野由香里）
]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>
急激な景気の悪化から製造業等で派遣社員が大量に契約を解除され、ニュースなどでも大きく取り扱われています。そこで今回は、人材派遣を受けている会社（派遣先の会社）が、派遣期間中に派遣契約を解除するときの注意点について解説します。<br />
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契約期間の途中で派遣会社との派遣契約を解除しようとする場合、どのような法規制があるのでしょうか。派遣契約はそもそも派遣会社と派遣先の契約ではありますが、派遣社員の保護の見地から以下のような法規制があります。<br />
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まず、労働者派遣法では派遣先が、派遣社員の国籍、信条、性別、社会的身分、労働組合の正当な行為をしたことなどを理由として、派遣契約を解除することを禁止しています。また、厚生労働省の定める「労働者派遣事業関係業務取扱要領」により、派遣期間中に予定していた業務が早く終わったとか、受注量が減少したなどの派遣先の都合で派遣先を解除する場合には、派遣会社の同意を得ることはもちろんのこと、あらかじめ相当の猶予期間をもって派遣会社に解除の申し入れを行うこととされています。<br />
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そして同要領では、派遣先が派遣契約を解除しようとするときは、労働基準法上の解雇予告に準じて、解除しようとする日の少なくとも３０日前にその旨の予告を行うこと、または、少なくとも派遣社員の３０日分以上の賃金に相当する額の損害賠償を行うこととしています。<br />
<br />
ただし、派遣会社と派遣先の双方に責任がある場合には、派遣会社と派遣先のそれぞれの責任の割合についても十分に考慮するものとし、３０日前の解除予告やその日数相当分の損害賠償義務は最低限のものであって、状況によってこれを超える損害賠償を妨げるものではない旨定められています。<br />
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派遣会社は、契約解除により仕事がない状態になっている派遣社員に対しては、労働基準法の定めによって、平均賃金の６割以上の休業手当を支払わなければならないため、正当な理由なく契約を解除され、派遣社員のその後の場所確保がどうしても不可能な場合には、残っている全期間について一定額の損害賠償請求が認められる場合が多いと考えられます。なお、この場合の損害賠償請求権は、派遣会社から派遣先の会社になされることになります。<br />
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また、同要領では、派遣先は派遣会社からの求めがあったときは、派遣契約の解除を行った理由を派遣会社に対し明らかにすることとされています。これは、いずれに責任があるかをはっきりさせることにより、場合によっては派遣会社や派遣社員からの損害賠償請求等を可能にするために必要なことです。なお、派遣先は、契約期間が満了する前に派遣社員の責任のない事由（先にあげた受注量の減少なども責任のない事由にあたります。）で派遣契約の解除を行った場合には、関連会社での就業をあっせんするなど新たな派遣先を確保しようと努める義務があります。<br />
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これらのことからすれば、後日の紛争可能性を考えると、派遣先から契約期間中の派遣契約を解除するのは、簡単にはできないと考えておくほうがよいと思います。<br />
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（執筆者：弁護士　池野由香里）</p>
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