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	<title>長谷川博和の「ベンチャーファイナンスと起業戦略」</title>
	<link>http://kotonoha-media.com/blog/hasegawa</link>
	<description>トップベンチャーキャピタリストからの提言</description>
	<pubDate>Fri, 12 Sep 2008 12:08:27 +0000</pubDate>
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	<language>en</language>
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		<title>バイオ・医薬品関連ベンチャーの苦境</title>
		<link>http://kotonoha-media.com/blog/hasegawa/archives/18</link>
		<comments>http://kotonoha-media.com/blog/hasegawa/archives/18#comments</comments>
		<pubDate>Fri, 12 Sep 2008 12:07:00 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
		
		<category><![CDATA[Uncategorized]]></category>

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		<description><![CDATA[
2007年に新規公開した企業を業種別に見たのが図表3である。Web2.0関連の企業の平均時価総額が169億円とICT関連企業106億円、バイオ・医薬関連企業の61億円に比べて大きい。しかし、これは2006年の数値に比べると大幅な減少となっている。

時価総額減少率はWeb2.0関連の企業の5％、ICT関連企業63％、バイオ・医薬関連企業655％と、バイオ・医薬関連企業の減少率が大きい。特にバイオ・医薬関連企業は構造的に多額のリスクマネーを必要とするが、2007年においては未公開段階に23億円を調達、会社設立から12年かけて株式公開するものの時価総額は61億円、PER44倍、公開時の調達金額は7億円というのが平均像である。

バイオ・医薬関連企業は株式公開した後も研究開発を続け、承認手続きを続けなければならない。当面は売上高も見込めない企業が多い。研究を続けるために株式公開をするわけだが、その調達金額がわずか7億円では１年～２年しか会社を継続できない。株式公開後の増資ができる企業は現時点では少ないため、経営が行き詰まる企業が出てこよう。

2006年のバイオブームの時のように（図表4）、時価総額177億円、調達金額28億円、会社設立から9年であれば株式公開後も研究開発を継続でき会社経営も成り立とう。しかし、現時点ではバイオ・医薬関連企業を取り巻く環境は激変し、 Web2.0関連の企業、ICT関連企業以上に経営は厳しいものとなっており問題である。




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			<content:encoded><![CDATA[<p>
2007年に新規公開した企業を業種別に見たのが図表3である。Web2.0関連の企業の平均時価総額が169億円とICT関連企業106億円、バイオ・医薬関連企業の61億円に比べて大きい。しかし、これは2006年の数値に比べると大幅な減少となっている。<br />
<br />
時価総額減少率はWeb2.0関連の企業の5％、ICT関連企業63％、バイオ・医薬関連企業655％と、バイオ・医薬関連企業の減少率が大きい。特にバイオ・医薬関連企業は構造的に多額のリスクマネーを必要とするが、2007年においては未公開段階に23億円を調達、会社設立から12年かけて株式公開するものの時価総額は61億円、PER44倍、公開時の調達金額は7億円というのが平均像である。<br />
<br />
バイオ・医薬関連企業は株式公開した後も研究開発を続け、承認手続きを続けなければならない。当面は売上高も見込めない企業が多い。研究を続けるために株式公開をするわけだが、その調達金額がわずか7億円では１年～２年しか会社を継続できない。株式公開後の増資ができる企業は現時点では少ないため、経営が行き詰まる企業が出てこよう。<br />
<br />
2006年のバイオブームの時のように（図表4）、時価総額177億円、調達金額28億円、会社設立から9年であれば株式公開後も研究開発を継続でき会社経営も成り立とう。しかし、現時点ではバイオ・医薬関連企業を取り巻く環境は激変し、 Web2.0関連の企業、ICT関連企業以上に経営は厳しいものとなっており問題である。<br />
<br />
<a href="http://kotonoha-media.com/blog/hasegawa/files/gvc-3.gif" title="gvc-3.gif"><img src="http://kotonoha-media.com/blog/hasegawa/files/gvc-3.gif" alt="gvc-3.gif" /></a><br />
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<a href="http://kotonoha-media.com/blog/hasegawa/files/gvc-4.gif" title="gvc-4.gif"><img src="http://kotonoha-media.com/blog/hasegawa/files/gvc-4.gif" alt="gvc-4.gif" /></a></p>
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		<item>
		<title>低迷する新興市場～新規公開企業の調達金額が大幅に減少</title>
		<link>http://kotonoha-media.com/blog/hasegawa/archives/13</link>
		<comments>http://kotonoha-media.com/blog/hasegawa/archives/13#comments</comments>
		<pubDate>Mon, 18 Aug 2008 09:20:38 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
		
		<category><![CDATA[Uncategorized]]></category>

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		<description><![CDATA[
2008年の新規公開企業数の低迷

2008年第１四半期（1月～3月）の新規公開社数は33社と2007年１Qの55社から大幅に減少した（図表1）。特に、ジャスダック市場、大阪証券取引所ヘラクレス市場の落ち込みが激しい。

振り返れば1999年後半から始まった東京証券取引所マザーズ市場、大阪証券取引所ナスダックジャパン市場の開設とITブーム、2005年から2006年のWeb2.0ブーム、バイオテクノロジーブームを経てベンチャー企業の新規公開企業は順調に増加してきた。その当時には新規公開する企業のブックビルディングに多くの投資家が参加したため新規公開株を手に入れるのは至難の業で、公開日の初値は公募価格の数倍に達する企業が続出するフィーバーぶりであった。

しかし、2006年に発生したライブドア事件を契機として、新興企業の不正や業績の低迷などの影響もあり、新規公開企業に対する市場参加者の熱気は一気に冷めていった。（図表１）に見るように新規公開会社数は2006年の188社をピークとして2007年には159社にまで減少することに至った。

新興市場の株価も1999年・2000年のIT銘柄、2006年のWeb2.0、バイオ銘柄の評価をピークとして、2007年には大きく株価を下げた。2006年1月から2008年3月までの下落率はTOPIXが29%,東証二部指数が46%(2008年1月値)であるのに対してJASDAQ指数は51%に至っている。特に最近、新規公開した企業に至っては株式上場した日の初値が公開最高値となり、現在ではその10分の1以下に低迷してしまい、証券取引所から上場廃止を薦められる企業も出ている。

新規公開企業の減少する調達金額

公開市場の低迷を受け、新規公開会社の概要も変化してきた。ＮＰＯ法人ＪａｐａｎＶｅｎｔｕｒｅＲｅｓａｒｃｈの新規公開企業に関するデータを基に見てみたい。

（図表2）に見るように、公開時の平均時価総額は2005年の230億円をピークに2006年172億円、2007年93億円と推移し、2008年1月～から3月には79億円にまで減少している。それに伴い、公開時に企業の平均調達金額も減少を続け、2008年1月から～3月においては10億円に満たない。PERで見ても2005年の149倍から直近では15倍にまで低下している。2008年4月末の一部上場企業平均PERが14.5倍であることからしても、新興企業の潜在成長性を現わすPERが低く評価されていることは重要な意味合いを含んでいよう。

すなわち、新規公開会社の潜在成長率が一部上場会社の成長率よりも低いと投資家が思い込み、極端に新規公開企業離れが進んでいるか、それとも実態として、本当に成長率が低い会社しか新規公開していないかのどちらかが考えられる。もし後者であれば、社会のイノベーションを起こす原動力としてのベンチャー企業の役割がなくなることにもなり、大きな問題である。

さらに図表2からは、会社設立から公開までの期間の長期化、未公開時点での資金調達金額の増加という、ベンチャー企業の苦しみが読み取れる。

会社設立から株式公開までの平均年数は、2005年の17年から2008年1月～3月には23年にまで長期化している。1990年代後半の第三次ベンチャーブームまでは、同平均年数は30年を超えていたが、1999年後半から始まった東京証券取引所マザーズ市場、大阪証券取引所ナスダックジャパン市場の開設とITブーム以降は短期化し、継続して2020年を切っていた。それが2007年後半から長期化し、2008年11月月～3月には23年に至っている。

会社設立から株式公開まで平均で23年かかるということは、30歳に会社を設立すると株式公開するのは53歳の時ということになる。現に図表2において2008年1月～3月における株式公開企業の社長の平均年齢は52歳となっている。今のアントレプレナーのマインドからすれば、長期過ぎて、リスクをとってまでもチャレンジすることを敬遠することであろう。会社設立からわずか1～2年で株式公開し、すぐにビジネスモデルが閉塞感を迎える促成栽培的な新規公開企業が出たことの反動とはいえ、20年以上かかるというのも問題である。

また、公開までの期間が延びていることから、未公開段階の資金調達金額も従来に比べて増加させなければならなくなっている。2005年の調達金額は大型案件があったために膨らんでいるが、2006年、2007年と5億円程度で推移していたが、2008年1月～3月には9億円を超えるに至っている。

その資金調達先としてベンチャーキャピタルの役割が増してきており、そのため、株式公開時のベンチャーキャピタルの株式構成比も2005年の13.5％から2008年1月～3月には約17％にまで上昇している。ベンチャーキャピタルからこれだけの資金を調達することはビジネスプランがしっかりしていないと難しく、ますます新規公開に至る可能性が低くなっていることを意味していよう。




&#160;
]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>
<strong><a href="http://kotonoha-media.com/blog/hasegawa/files/gvc-11.gif" title="gvc-11.gif"></a>2008年の新規公開企業数の低迷</strong><br />
<br />
2008年第１四半期（1月～3月）の新規公開社数は33社と2007年１Qの55社から大幅に減少した（図表1）。特に、ジャスダック市場、大阪証券取引所ヘラクレス市場の落ち込みが激しい。<br />
<br />
振り返れば1999年後半から始まった東京証券取引所マザーズ市場、大阪証券取引所ナスダックジャパン市場の開設とITブーム、2005年から2006年のWeb2.0ブーム、バイオテクノロジーブームを経てベンチャー企業の新規公開企業は順調に増加してきた。その当時には新規公開する企業のブックビルディングに多くの投資家が参加したため新規公開株を手に入れるのは至難の業で、公開日の初値は公募価格の数倍に達する企業が続出するフィーバーぶりであった。<br />
<br />
しかし、2006年に発生したライブドア事件を契機として、新興企業の不正や業績の低迷などの影響もあり、新規公開企業に対する市場参加者の熱気は一気に冷めていった。（図表１）に見るように新規公開会社数は2006年の188社をピークとして2007年には159社にまで減少することに至った。<br />
<br />
新興市場の株価も1999年・2000年のIT銘柄、2006年のWeb2.0、バイオ銘柄の評価をピークとして、2007年には大きく株価を下げた。2006年1月から2008年3月までの下落率はTOPIXが29%,東証二部指数が46%(2008年1月値)であるのに対してJASDAQ指数は51%に至っている。特に最近、新規公開した企業に至っては株式上場した日の初値が公開最高値となり、現在ではその10分の1以下に低迷してしまい、証券取引所から上場廃止を薦められる企業も出ている。<br />
<br />
<strong>新規公開企業の減少する調達金額</strong><br />
<br />
公開市場の低迷を受け、新規公開会社の概要も変化してきた。ＮＰＯ法人ＪａｐａｎＶｅｎｔｕｒｅＲｅｓａｒｃｈの新規公開企業に関するデータを基に見てみたい。<br />
<br />
（図表2）に見るように、公開時の平均時価総額は2005年の230億円をピークに2006年172億円、2007年93億円と推移し、2008年1月～から3月には79億円にまで減少している。それに伴い、公開時に企業の平均調達金額も減少を続け、2008年1月から～3月においては10億円に満たない。PERで見ても2005年の149倍から直近では15倍にまで低下している。2008年4月末の一部上場企業平均PERが14.5倍であることからしても、新興企業の潜在成長性を現わすPERが低く評価されていることは重要な意味合いを含んでいよう。<br />
<br />
すなわち、新規公開会社の潜在成長率が一部上場会社の成長率よりも低いと投資家が思い込み、極端に新規公開企業離れが進んでいるか、それとも実態として、本当に成長率が低い会社しか新規公開していないかのどちらかが考えられる。もし後者であれば、社会のイノベーションを起こす原動力としてのベンチャー企業の役割がなくなることにもなり、大きな問題である。<br />
<br />
さらに図表2からは、会社設立から公開までの期間の長期化、未公開時点での資金調達金額の増加という、ベンチャー企業の苦しみが読み取れる。<br />
<br />
会社設立から株式公開までの平均年数は、2005年の17年から2008年1月～3月には23年にまで長期化している。1990年代後半の第三次ベンチャーブームまでは、同平均年数は30年を超えていたが、1999年後半から始まった東京証券取引所マザーズ市場、大阪証券取引所ナスダックジャパン市場の開設とITブーム以降は短期化し、継続して2020年を切っていた。それが2007年後半から長期化し、2008年11月月～3月には23年に至っている。<br />
<br />
会社設立から株式公開まで平均で23年かかるということは、30歳に会社を設立すると株式公開するのは53歳の時ということになる。現に図表2において2008年1月～3月における株式公開企業の社長の平均年齢は52歳となっている。今のアントレプレナーのマインドからすれば、長期過ぎて、リスクをとってまでもチャレンジすることを敬遠することであろう。会社設立からわずか1～2年で株式公開し、すぐにビジネスモデルが閉塞感を迎える促成栽培的な新規公開企業が出たことの反動とはいえ、20年以上かかるというのも問題である。<br />
<br />
また、公開までの期間が延びていることから、未公開段階の資金調達金額も従来に比べて増加させなければならなくなっている。2005年の調達金額は大型案件があったために膨らんでいるが、2006年、2007年と5億円程度で推移していたが、2008年1月～3月には9億円を超えるに至っている。<br />
<br />
その資金調達先としてベンチャーキャピタルの役割が増してきており、そのため、株式公開時のベンチャーキャピタルの株式構成比も2005年の13.5％から2008年1月～3月には約17％にまで上昇している。ベンチャーキャピタルからこれだけの資金を調達することはビジネスプランがしっかりしていないと難しく、ますます新規公開に至る可能性が低くなっていることを意味していよう。<br />
<br />
<a href="http://kotonoha-media.com/blog/hasegawa/files/gvc-11.gif" title="gvc-11.gif"><img src="http://kotonoha-media.com/blog/hasegawa/files/gvc-11.gif" alt="gvc-11.gif" /></a><br />
<p align="left"><a href="http://kotonoha-media.com/blog/hasegawa/files/gvc-1.gif" title="gvc-1.gif"></a></p>
<p align="left"><a href="http://kotonoha-media.com/blog/hasegawa/files/gvc-2.gif" title="gvc-2.gif"><img src="http://kotonoha-media.com/blog/hasegawa/files/gvc-2.gif" alt="gvc-2.gif" /></a></p>
<p align="left">&nbsp;</p></p>
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		</item>
		<item>
		<title>日本で必要とされるベンチャーキャピタリストの能力とは？</title>
		<link>http://kotonoha-media.com/blog/hasegawa/archives/12</link>
		<comments>http://kotonoha-media.com/blog/hasegawa/archives/12#comments</comments>
		<pubDate>Wed, 11 Jun 2008 16:24:13 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
		
		<category><![CDATA[Uncategorized]]></category>

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		<description><![CDATA[
ベンチャーキャピタルの規律について、自己規律が重要で、過度な規制は必要ない、という趣旨を述べてきたが、その一方で、ＧＰとしてのベンチャーキャピタリストの倫理感及び育成能力を高めていくことも必須である。

特にベンチャーキャピタリストのベンチャー企業を支援する機能や手法は、欧米のものと同じで、単に欧米の数年遅れで同じ過程を辿るものなのか、それとも日本のおかれている環境や風土に対応して、異なる過程を辿っていくものなのかについても今後の課題である。

1990年代後半に日本に進出してきた有名な欧米のベンチャーキャピタルがわずか数年で行き詰まり、日本から撤退している事実からしても、必ずしも欧米流の支援機能をそのまま適用しても日本のベンチャー企業はうまくいかないということを示唆している。

こうしたことの理由は、日本のベンチャー企業の後進性だけではなく、日本の各種風土や税制・人事制度などの違いがもたらすベンチャーキャピタルの付加価値活動の独自性に起因していると思われる。

そのポイントには、①何らかのイノベーションをともなって急成長するベンチャー企業の絶対数が少ないこと、②未公開株式に対する資本市場や制度の歴史が浅く、いまだ未成熟であること、③ベンチャー企業の成長を支援する法律事務所、会計事務所、経営コンサルティング、ヘッドハンティング会社などの周辺サービスが不足していること、④エンジェルやベンチャーキャピタルなどの直接金融の仕組みが不十分で、成長初期段階での資金が調達しにくいこと、などが考えられる。

それに加えて、日本のベンチャーキャピタルは欧米に比べて歴史も経験も浅く、ベンチャー企業に対して適切な経営指導などの付加価値活動ができていないからパフォーマンスが悪い、という見方もある。

その点についての現時点での筆者の見方は、以下の通りである。

日本の従来型企業に対する支援においては、欧米の支援に比べて営業支援機能がより重視されるべきである。これは、日本のベンチャー企業の製品を積極的に購入する意識が、大企業や政府自治体に加えて個人消費者も欧米と比べて低いためである。商品の選別眼・評価能力がまだ低く、同じ製品、サービスを購入するので あれば、知名度の高い大企業の製品・サービスを購入する傾向が欧米に比べて高い。また、系列企業のグループ内取引比率も依然として高い。

いくら品質・価格・サービスの点で優位性のある商品でも、ベンチャー企業が取引を始めるに当たっては、「口座開設」が難しく、取引が開始できないことが多い。その ため、欧米では考えられないほどの「暗黙的な取引規制」が働き、それを打ち破れずに伸び悩むベンチャー企業が多いのが実態である。

これを打破する意味で、 ベンチャーキャピタルが大手企業や主要な個人消費者へのアプローチを支援し、「口座開設」を容易にしていく営業支援機能が、日本のベンチャーキャピタルにはより大きく期待されているといえる。

実際に筆者の経験でも、ベンチャー企業を大企業の経営陣と引き合わせてベンチャー企業の自社商品を説明する 機会を設定すると同時に、熱心に採用を推奨することで営業提携、共同研究提携、資本提携などが実現した事例が多くある。それまで「門前払い」の扱いをされていたベンチャー企業がよみがえった例もある。

加えて、日本のハイテク型ベンチャー企業の場合には、人材機能が欧米に比べて重要である。

欧米の場合にはベンチャー企業に対する社会的な尊敬、理解が進んでいる｡欧米では、多くの優秀な人材が自分の能力を存分に発揮できる場所を求めて大企業や政府自治体からベンチャー企業に飛び込み、自己実現を図り、さらに株式公開した暁には億万長者になり、また次のベンチャー企業を創業したり、転職していくという好循環が生じている。

日本の場合には、このような人材の好循環が働いておらず、人材調達は非常に困難である。とくにバイオテクノロジー、ナノ テクノロジー、ＩＴなどのハイテク産業の場合、専門的な技能をもった専門家の採用が不可欠であるが、日本のベンチャー企業にはヘッドハンティング会社に依頼しても、専門家の調達は最先端領域ほど難しい。

そこでベンチャーキャピタルが業界での人脈を生かして適切な人材を紹介するとともに、ベンチャー企業で働 くことのリスクとリターンを整理して示すことで、人材調達のハードルを低くすることが求められている｡

また、時には会社幹部の適任性を判断し、幹部の入れ替えなどを取締役会に進言することも日本では重要である。ベンチャー企業においては、社長の独断で人事および組織の編成が行われていることが多 く、能力のともなわない配置をする場合も散見される。

外部者でありながらベンチャー企業の成長に貢献するベンチャーキャピタルは、中立的な立場で人事面の発言ができる。今後、日本でもベンチャー企業の活動がますます広がりをみせるなかで、ベンチャーキャピタルの人材機能はますます必要な機能となるだろう。

 さらに、精神的支援機能については、日本のレイターステージだけでなくアーリーステージにおいても、欧米に比べてはるかに重要性が高いことも大事なポイントである。

これは欧米においては起業家が創業する前に、大学や大学院でベンチャービジネスやビジネスプランの作成教育を受けたり、実体験としても大企業のなかで新規事業運営や子会社経営を経験したりすることができるのに比べて、日本では事前準備もそこそこに、いきなり創業してしまう傾向が高いことに起因すると思われる。

たとえば、創業・ベンチャー国民フォーラムが2004年に行った起業家の国際比較調査でも、大学院進学者の起業割合は日本（技術ベンチャー 企業のみ）が17％であるのに対し、アメリカで33％、ドイツで41％、韓国でも23％と格差がある。

日本を除けば、高学歴になるほど自己の能力が高く、自主独立意識が高い。そのため、起業家になる確率が高くなるといえる。また、欧米では起業スキルを学べる経営大学院（MBA）が多く、理工系の学部を卒業し、勤務経験後に大学院で起業スキルをさらに高めるというプロセスを経て会社を設立するパターンが確立している。起業前の経験会社数も、欧米では３～４社 だが、日本と韓国は２社であり、就業意識において異なる文化がある。

欧米では、大学卒業後、自分が起業したいと考えている業種の100～200人規模の成長企業に就職して幅広い経験を積んでいく過程で、起業時の仲間とエンジェルを探し、２～３社の転職を繰り返して大学卒業後10年前後に起業すると いうのが通常のパターンである。

起業予備軍は、自己の明確なキャリアパスを描いた体験を経験してきているケースが多く、技術的にも精神的にも起業時の経営者としてのレベルは高いといえる。

そのため欧米では、アーリーステージの企業に対して、ベンチャーキャピタルの精神的な支援機能はそれほど求められないが、日本ではこのような創業前の事前経験に乏しいため、創業後に弱音を吐く経営者が多い。

その意味で日本では、ベンチャーキャピタルが欧米以上に多 くの時間を割いて経営者教育やモチベーションの維持・向上に努めなければならない。これは人材支援機能、営業支援機能においても日本のベンチャーキャピタ ルが欧米以上に機能を果たす必要が高い要因にもなっていると考えられる。
]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>
ベンチャーキャピタルの規律について、自己規律が重要で、過度な規制は必要ない、という趣旨を述べてきたが、その一方で、ＧＰとしてのベンチャーキャピタリストの倫理感及び育成能力を高めていくことも必須である。<br />
<br />
特にベンチャーキャピタリストのベンチャー企業を支援する機能や手法は、欧米のものと同じで、単に欧米の数年遅れで同じ過程を辿るものなのか、それとも日本のおかれている環境や風土に対応して、異なる過程を辿っていくものなのかについても今後の課題である。<br />
<br />
1990年代後半に日本に進出してきた有名な欧米のベンチャーキャピタルがわずか数年で行き詰まり、日本から撤退している事実からしても、必ずしも欧米流の支援機能をそのまま適用しても日本のベンチャー企業はうまくいかないということを示唆している。<br />
<br />
こうしたことの理由は、日本のベンチャー企業の後進性だけではなく、日本の各種風土や税制・人事制度などの違いがもたらすベンチャーキャピタルの付加価値活動の独自性に起因していると思われる。<br />
<br />
そのポイントには、①何らかのイノベーションをともなって急成長するベンチャー企業の絶対数が少ないこと、②未公開株式に対する資本市場や制度の歴史が浅く、いまだ未成熟であること、③ベンチャー企業の成長を支援する法律事務所、会計事務所、経営コンサルティング、ヘッドハンティング会社などの周辺サービスが不足していること、④エンジェルやベンチャーキャピタルなどの直接金融の仕組みが不十分で、成長初期段階での資金が調達しにくいこと、などが考えられる。<br />
<br />
それに加えて、日本のベンチャーキャピタルは欧米に比べて歴史も経験も浅く、ベンチャー企業に対して適切な経営指導などの付加価値活動ができていないからパフォーマンスが悪い、という見方もある。<br />
<br />
その点についての現時点での筆者の見方は、以下の通りである。<br />
<br />
日本の従来型企業に対する支援においては、欧米の支援に比べて営業支援機能がより重視されるべきである。これは、日本のベンチャー企業の製品を積極的に購入する意識が、大企業や政府自治体に加えて個人消費者も欧米と比べて低いためである。商品の選別眼・評価能力がまだ低く、同じ製品、サービスを購入するので あれば、知名度の高い大企業の製品・サービスを購入する傾向が欧米に比べて高い。また、系列企業のグループ内取引比率も依然として高い。<br />
<br />
いくら品質・価格・サービスの点で優位性のある商品でも、ベンチャー企業が取引を始めるに当たっては、「口座開設」が難しく、取引が開始できないことが多い。その ため、欧米では考えられないほどの「暗黙的な取引規制」が働き、それを打ち破れずに伸び悩むベンチャー企業が多いのが実態である。<br />
<br />
これを打破する意味で、 ベンチャーキャピタルが大手企業や主要な個人消費者へのアプローチを支援し、「口座開設」を容易にしていく営業支援機能が、日本のベンチャーキャピタルにはより大きく期待されているといえる。<br />
<br />
実際に筆者の経験でも、ベンチャー企業を大企業の経営陣と引き合わせてベンチャー企業の自社商品を説明する 機会を設定すると同時に、熱心に採用を推奨することで営業提携、共同研究提携、資本提携などが実現した事例が多くある。それまで「門前払い」の扱いをされていたベンチャー企業がよみがえった例もある。<br />
<br />
加えて、日本のハイテク型ベンチャー企業の場合には、人材機能が欧米に比べて重要である。<br />
<br />
欧米の場合にはベンチャー企業に対する社会的な尊敬、理解が進んでいる｡欧米では、多くの優秀な人材が自分の能力を存分に発揮できる場所を求めて大企業や政府自治体からベンチャー企業に飛び込み、自己実現を図り、さらに株式公開した暁には億万長者になり、また次のベンチャー企業を創業したり、転職していくという好循環が生じている。<br />
<br />
日本の場合には、このような人材の好循環が働いておらず、人材調達は非常に困難である。とくにバイオテクノロジー、ナノ テクノロジー、ＩＴなどのハイテク産業の場合、専門的な技能をもった専門家の採用が不可欠であるが、日本のベンチャー企業にはヘッドハンティング会社に依頼しても、専門家の調達は最先端領域ほど難しい。<br />
<br />
そこでベンチャーキャピタルが業界での人脈を生かして適切な人材を紹介するとともに、ベンチャー企業で働 くことのリスクとリターンを整理して示すことで、人材調達のハードルを低くすることが求められている｡<br />
<br />
また、時には会社幹部の適任性を判断し、幹部の入れ替えなどを取締役会に進言することも日本では重要である。ベンチャー企業においては、社長の独断で人事および組織の編成が行われていることが多 く、能力のともなわない配置をする場合も散見される。<br />
<br />
外部者でありながらベンチャー企業の成長に貢献するベンチャーキャピタルは、中立的な立場で人事面の発言ができる。今後、日本でもベンチャー企業の活動がますます広がりをみせるなかで、ベンチャーキャピタルの人材機能はますます必要な機能となるだろう。<br />
<br />
 さらに、精神的支援機能については、日本のレイターステージだけでなくアーリーステージにおいても、欧米に比べてはるかに重要性が高いことも大事なポイントである。<br />
<br />
これは欧米においては起業家が創業する前に、大学や大学院でベンチャービジネスやビジネスプランの作成教育を受けたり、実体験としても大企業のなかで新規事業運営や子会社経営を経験したりすることができるのに比べて、日本では事前準備もそこそこに、いきなり創業してしまう傾向が高いことに起因すると思われる。<br />
<br />
たとえば、創業・ベンチャー国民フォーラムが2004年に行った起業家の国際比較調査でも、大学院進学者の起業割合は日本（技術ベンチャー 企業のみ）が17％であるのに対し、アメリカで33％、ドイツで41％、韓国でも23％と格差がある。<br />
<br />
日本を除けば、高学歴になるほど自己の能力が高く、自主独立意識が高い。そのため、起業家になる確率が高くなるといえる。また、欧米では起業スキルを学べる経営大学院（MBA）が多く、理工系の学部を卒業し、勤務経験後に大学院で起業スキルをさらに高めるというプロセスを経て会社を設立するパターンが確立している。起業前の経験会社数も、欧米では３～４社 だが、日本と韓国は２社であり、就業意識において異なる文化がある。<br />
<br />
欧米では、大学卒業後、自分が起業したいと考えている業種の100～200人規模の成長企業に就職して幅広い経験を積んでいく過程で、起業時の仲間とエンジェルを探し、２～３社の転職を繰り返して大学卒業後10年前後に起業すると いうのが通常のパターンである。<br />
<br />
起業予備軍は、自己の明確なキャリアパスを描いた体験を経験してきているケースが多く、技術的にも精神的にも起業時の経営者としてのレベルは高いといえる。<br />
<br />
そのため欧米では、アーリーステージの企業に対して、ベンチャーキャピタルの精神的な支援機能はそれほど求められないが、日本ではこのような創業前の事前経験に乏しいため、創業後に弱音を吐く経営者が多い。<br />
<br />
その意味で日本では、ベンチャーキャピタルが欧米以上に多 くの時間を割いて経営者教育やモチベーションの維持・向上に努めなければならない。これは人材支援機能、営業支援機能においても日本のベンチャーキャピタ ルが欧米以上に機能を果たす必要が高い要因にもなっていると考えられる。</p>
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		<item>
		<title>ベンチャーキャピタル運営の難しさ～日米間ＶＣの格差拡大の要因</title>
		<link>http://kotonoha-media.com/blog/hasegawa/archives/9</link>
		<comments>http://kotonoha-media.com/blog/hasegawa/archives/9#comments</comments>
		<pubDate>Sun, 01 Jun 2008 12:28:46 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
		
		<category><![CDATA[Uncategorized]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://kotonoha-media.com/blog/hasegawa/archives/9</guid>
		<description><![CDATA[
ＶＣの考慮すべき項目の第二には、ファンドから非居住者または外国法人が受け取る分配金について、原則としてファンドが20%の源泉徴収をした後に分配しなくてはならなくなったことである。

従来は、日本に恒久的施設がなければ源泉徴収の必要はなかったが、平成17年から組合契約事業において、組合員である 非居住者及び外国人法人も、組合契約事業を直接行なっているものと判定するという見解が出された（平17課法8-2、課個2-19、課審4-89追加）。

例えば、日米間では租税条約が締結されており、日本人が米国のＶＣファンドに投資してキャピタルゲインが上がった時には源泉徴収されることなく分配され、日本において所得税申告することになる。　　

一方、米国居住者が日本のＶＣファンドに投資してキャピタルゲインが上がった時には、20%が源泉徴収され、差額が米国に送金されることとなる。もし当該 米国居住者が全く納税する金額がなかった場合に、日本での源泉徴収部分と米国でのキャピタルゲイン課税との差額が米国において本当に還付されるかどうか不安である。

そのため、米国投資家は日本のＶＣファンドに投資することを避けることにつながろう。現に、米国ＶＣに比べて投資パフォーマンスが良くない日本のＶＣファンドに対して、米国ＶＣよりもパフォーマンスが良くなければ投資しない、といい始めている投資家も出始めている。前述したように、日本のＶＣの 投資規模は米国の約１/13という格差が開いているが、今後、更に格差が広がる恐れも出てきている。

第三には、監査法人のＶＣファンドに対する 会計処理及び監査上の取り扱いが近年、厳しくなったように感じることである。未公開会社の「実質価値」の評価がＶＣと公認会計士とで大きく乖離することが増えてきた。

すなわち、ＶＣはベンチャー企業、とりわけスタートアップに近い企業の「実質価値」は収益還元法などの将来価値に基づくものとする傾向が強いのに対して、監査人は簿価純資産に基づく解散価値とする傾向が強い。

ポートフォリオ個別企業の「実質価値」の評価はＧＰとしてのＶＣ（または評価委員会） の専任業務であり、その評価の是非の判断は出資者がすべきものと考える。ただ、最近の傾向は監査人が個別企業の「実質価値」を算定し、評価減の実施を推奨 する傾向が強くなっている。

この傾向が強まれば、ＶＣは評価減の可能性の高いスタートアップのベンチャー企業には投資しなくなり、評価減の可能性の低い株式公開間近のベンチャー企業にのみ投資することが増えることであろう。

このことは、日本のイノベーションの促進に必要なスタートアップ期のベンチャー企業の成長を阻害し、引いては日本のＶＣの投資パフォーマンスを悪化させ、世界の出資者が日本のＶＣに投資することを阻害するため、更にスタートアップ段階のベンチャー企業への投資額が増加できない、という悪巡回につながる恐れがある。
]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>
ＶＣの考慮すべき項目の第二には、ファンドから非居住者または外国法人が受け取る分配金について、原則としてファンドが20%の源泉徴収をした後に分配しなくてはならなくなったことである。<br />
<br />
従来は、日本に恒久的施設がなければ源泉徴収の必要はなかったが、平成17年から組合契約事業において、組合員である 非居住者及び外国人法人も、組合契約事業を直接行なっているものと判定するという見解が出された（平17課法8-2、課個2-19、課審4-89追加）。<br />
<br />
例えば、日米間では租税条約が締結されており、日本人が米国のＶＣファンドに投資してキャピタルゲインが上がった時には源泉徴収されることなく分配され、日本において所得税申告することになる。　　<br />
<br />
一方、米国居住者が日本のＶＣファンドに投資してキャピタルゲインが上がった時には、20%が源泉徴収され、差額が米国に送金されることとなる。もし当該 米国居住者が全く納税する金額がなかった場合に、日本での源泉徴収部分と米国でのキャピタルゲイン課税との差額が米国において本当に還付されるかどうか不安である。<br />
<br />
そのため、米国投資家は日本のＶＣファンドに投資することを避けることにつながろう。現に、米国ＶＣに比べて投資パフォーマンスが良くない日本のＶＣファンドに対して、米国ＶＣよりもパフォーマンスが良くなければ投資しない、といい始めている投資家も出始めている。前述したように、日本のＶＣの 投資規模は米国の約１/13という格差が開いているが、今後、更に格差が広がる恐れも出てきている。<br />
<br />
第三には、監査法人のＶＣファンドに対する 会計処理及び監査上の取り扱いが近年、厳しくなったように感じることである。未公開会社の「実質価値」の評価がＶＣと公認会計士とで大きく乖離することが増えてきた。<br />
<br />
すなわち、ＶＣはベンチャー企業、とりわけスタートアップに近い企業の「実質価値」は収益還元法などの将来価値に基づくものとする傾向が強いのに対して、監査人は簿価純資産に基づく解散価値とする傾向が強い。<br />
<br />
ポートフォリオ個別企業の「実質価値」の評価はＧＰとしてのＶＣ（または評価委員会） の専任業務であり、その評価の是非の判断は出資者がすべきものと考える。ただ、最近の傾向は監査人が個別企業の「実質価値」を算定し、評価減の実施を推奨 する傾向が強くなっている。<br />
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この傾向が強まれば、ＶＣは評価減の可能性の高いスタートアップのベンチャー企業には投資しなくなり、評価減の可能性の低い株式公開間近のベンチャー企業にのみ投資することが増えることであろう。<br />
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このことは、日本のイノベーションの促進に必要なスタートアップ期のベンチャー企業の成長を阻害し、引いては日本のＶＣの投資パフォーマンスを悪化させ、世界の出資者が日本のＶＣに投資することを阻害するため、更にスタートアップ段階のベンチャー企業への投資額が増加できない、という悪巡回につながる恐れがある。</p>
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		<title>ベンチャーキャピタルの規律～集団投資スキーム持分に対する規制</title>
		<link>http://kotonoha-media.com/blog/hasegawa/archives/8</link>
		<comments>http://kotonoha-media.com/blog/hasegawa/archives/8#comments</comments>
		<pubDate>Tue, 20 May 2008 07:34:24 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
		
		<category><![CDATA[Uncategorized]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://kotonoha-media.com/blog/hasegawa/2008/05/20/%e3%83%99%e3%83%b3%e3%83%81%e3%83%a3%e3%83%bc%e3%82%ad%e3%83%a3%e3%83%94%e3%82%bf%e3%83%ab%e3%81%ae%e8%a6%8f%e5%be%8b%ef%bd%9e%e9%9b%86%e5%9b%a3%e6%8a%95%e8%b3%87%e3%82%b9%e3%82%ad%e3%83%bc%e3%83%a0/</guid>
		<description><![CDATA[
 日本のプライベートエクイティのなかでも、特にベンチャーキャピタルが業務を行なうにあたって配慮しなければならない項目が近年、急増している。主なものは以下の3点である。

第 一は、2006年6月成立の金融商品取引法により、「集団投資スキーム持分」が新たに規制の対象となり、登録または届け出をしなければならなくなったことである。

金融商品取引法においては、かかる「集団投資スキーム持分」に該当するものとして、民法上の組合契約、商法上の匿名組合契約、投資事業有限責任組 合契約又は有限責任事業組合契約に基づく権利と、社団法人の社員権その他の権利のうち、当該権利を有する者が出資又は拠出をした金銭を充てて行う事業 （「出資対象事業」）から生ずる収益の配当又は当該出資対象事業に係る財産の分配を受けることができる権利が有価証券とみなされている（金融商品取引法第 2条第2項第5号）。

また、外国の法令に基づく権利であって、これらの権利に類するものも同様に有価証券とみなされる（金融商品取引法第2条第2項第6 号）。そのため、日本で活動しているＶＣファンドの大半が、この集団投資スキームに該当し、金融商品取引法の適用を受けるものと考えられる。

したがって、ＶＣファンドの業務執行組合員（ＧＰ）は原則として内閣総理大臣に登録しなければならず（第29条）、その手続（第29条の2）や登録拒否事由（第29条の4）が定められている。

ファンドのＧＰには、ファンドの組合員を勧誘すること（販売業者）については第二種金融商品取引業の規制がかかり、組合員が拠出した資金を運用すること（運用業者）については投資運用業の規制がかかることとなる。それぞれの詳細は下記のとおりである。

ア　販売業者規制
第二種金融商品取引業（第28条2項1・2号）：ファンドの持分の募集又は私募を行うこと（第2条8項7号）、募集若しくは売出しの取扱い又は私募の取扱い（第2条8項9号）などが規制される。

また、登録拒否事由（第29条の4第1項）として、一定の行政処分又は刑罰を受けたこと等に関する事由（1号～3号）や、資本金が政令で定める金額未満の者（4号）、営業保証金（第31条の2）（個人の場合は、政令で定める額の供託が必要）などが定められている。

イ　運用業者規制
投資運用業（第28条4項3号）としては、ファンドの持分を有する者から出資又は拠出を受けた金銭その他の財産の運用を行うこと（第2条8項15号ハ）が規定されている。

このような多くの登録及び業規制を遵守することが出来るＶＣは、資金面、人材などの体制面からしても、大手ＶＣに限られることであろうし、現実的には中小規 模のＶＣは法令順守のコストが過大となり構造的に成立しえなくなる。

したがって、資金面、人材などの体制面の制約に加え、投資活動の国際化の流れのなか で、柔軟な投資活動を実行するためにも、大半のＶＣが、原則としての「登録及び業規制」を適用するのではなく、「適格機関投資家等特例業務」の適用（第 63条から63条の４）を受けて業務を行なうことになると思われる。

法令では中小ＶＣの活動にも理解を示す中で、「適格機関投資家等特例業務」を設けてい るが、政令で詳細を決める場合にも中小ＶＣの活動にも配慮されることを期待したい。

そもそも米国では現時点でもＶＣが登録または届出しなくては ならない規定は存在しない。英国は原則としてFinancial Services and Market Act 2000 Regulated Activities Amendment No.2のOrder2005(2005 No,1518)に基づき、原則としてＶＣファンドは届出をしなければならない。

しかし、この厳密な法律遵守がベンチャー企業に対するエンジェル投資家及び ファンドの過度な費用負担をもたらし、英国の成長に不可欠なベンチャー企業の成長促進の障壁となるかもしれないことを考慮して、一定の条件のもとに、届出 をすることなしにファンドを運用することを認めている。

一部の問題事例や広くアマチュアから出資を受け入れるファンドを規制するために、全てのＶＣファンドを規制の対象として、登録又は届出をさせ、疑義が生じ た場合にはいつでも立ち入り検査が可能であるという、欧米以上に厳しい規制を日本が適用することは、日本のベンチャーキャピタル業界の発展を阻害すること にもなりかねない。

2004年では、米国の投資残高27兆円、欧州で 21兆円であるの対し、日本の残高が8,594億円であり、大きな較差がある。2004年の年間投資額は米国が181億ドル（2004年平均１ドル107 円で換算して2.2兆円）であるのに対して日本は1500億円であり、日本は米国の約１/13の水準である。

日本が米国の約１/６の規模であった1995 年から見ると、格差が1/50にまで急拡大した2000年は正に米国のベンチャーキャピタルバブルであったが、2004年には日米の格差は約１/13にま で縮小している。日米はＧＮＰ比では1/1.8、人口比で1/2.1であることを考慮しても、日本のベンチャーキャピタルの規模が限定的であることがわか る。

この格差の理由には、急成長するベンチャー企業が日本では未だに少ないこともあるが、ベンチャーキャピタルを含めたエクイティ・カルチャーが日本に普及し ていないことも影響している。リスクマネーは国境を越え、最もリターンが上がり、最も規制の少ない国に流れる傾向にある。なぜなら、ＶＣファンドの組成地 域と、投資するベンチャー企業の本店所在地は同一でなくても良いからである。
]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>
 日本のプライベートエクイティのなかでも、特にベンチャーキャピタルが業務を行なうにあたって配慮しなければならない項目が近年、急増している。主なものは以下の3点である。<br />
<br />
第 一は、2006年6月成立の金融商品取引法により、「集団投資スキーム持分」が新たに規制の対象となり、登録または届け出をしなければならなくなったことである。<br />
<br />
金融商品取引法においては、かかる「集団投資スキーム持分」に該当するものとして、民法上の組合契約、商法上の匿名組合契約、投資事業有限責任組 合契約又は有限責任事業組合契約に基づく権利と、社団法人の社員権その他の権利のうち、当該権利を有する者が出資又は拠出をした金銭を充てて行う事業 （「出資対象事業」）から生ずる収益の配当又は当該出資対象事業に係る財産の分配を受けることができる権利が有価証券とみなされている（金融商品取引法第 2条第2項第5号）。<br />
<br />
また、外国の法令に基づく権利であって、これらの権利に類するものも同様に有価証券とみなされる（金融商品取引法第2条第2項第6 号）。そのため、日本で活動しているＶＣファンドの大半が、この集団投資スキームに該当し、金融商品取引法の適用を受けるものと考えられる。<br />
<br />
したがって、ＶＣファンドの業務執行組合員（ＧＰ）は原則として内閣総理大臣に登録しなければならず（第29条）、その手続（第29条の2）や登録拒否事由（第29条の4）が定められている。<br />
<br />
ファンドのＧＰには、ファンドの組合員を勧誘すること（販売業者）については第二種金融商品取引業の規制がかかり、組合員が拠出した資金を運用すること（運用業者）については投資運用業の規制がかかることとなる。それぞれの詳細は下記のとおりである。<br />
<br />
ア　販売業者規制<br />
第二種金融商品取引業（第28条2項1・2号）：ファンドの持分の募集又は私募を行うこと（第2条8項7号）、募集若しくは売出しの取扱い又は私募の取扱い（第2条8項9号）などが規制される。<br />
<br />
また、登録拒否事由（第29条の4第1項）として、一定の行政処分又は刑罰を受けたこと等に関する事由（1号～3号）や、資本金が政令で定める金額未満の者（4号）、営業保証金（第31条の2）（個人の場合は、政令で定める額の供託が必要）などが定められている。<br />
<br />
イ　運用業者規制<br />
投資運用業（第28条4項3号）としては、ファンドの持分を有する者から出資又は拠出を受けた金銭その他の財産の運用を行うこと（第2条8項15号ハ）が規定されている。<br />
<br />
このような多くの登録及び業規制を遵守することが出来るＶＣは、資金面、人材などの体制面からしても、大手ＶＣに限られることであろうし、現実的には中小規 模のＶＣは法令順守のコストが過大となり構造的に成立しえなくなる。<br />
<br />
したがって、資金面、人材などの体制面の制約に加え、投資活動の国際化の流れのなか で、柔軟な投資活動を実行するためにも、大半のＶＣが、原則としての「登録及び業規制」を適用するのではなく、「適格機関投資家等特例業務」の適用（第 63条から63条の４）を受けて業務を行なうことになると思われる。<br />
<br />
法令では中小ＶＣの活動にも理解を示す中で、「適格機関投資家等特例業務」を設けてい るが、政令で詳細を決める場合にも中小ＶＣの活動にも配慮されることを期待したい。<br />
<br />
そもそも米国では現時点でもＶＣが登録または届出しなくては ならない規定は存在しない。英国は原則としてFinancial Services and Market Act 2000 Regulated Activities Amendment No.2のOrder2005(2005 No,1518)に基づき、原則としてＶＣファンドは届出をしなければならない。<br />
<br />
しかし、この厳密な法律遵守がベンチャー企業に対するエンジェル投資家及び ファンドの過度な費用負担をもたらし、英国の成長に不可欠なベンチャー企業の成長促進の障壁となるかもしれないことを考慮して、一定の条件のもとに、届出 をすることなしにファンドを運用することを認めている。<br />
<br />
一部の問題事例や広くアマチュアから出資を受け入れるファンドを規制するために、全てのＶＣファンドを規制の対象として、登録又は届出をさせ、疑義が生じ た場合にはいつでも立ち入り検査が可能であるという、欧米以上に厳しい規制を日本が適用することは、日本のベンチャーキャピタル業界の発展を阻害すること にもなりかねない。<br />
<br />
2004年では、米国の投資残高27兆円、欧州で 21兆円であるの対し、日本の残高が8,594億円であり、大きな較差がある。2004年の年間投資額は米国が181億ドル（2004年平均１ドル107 円で換算して2.2兆円）であるのに対して日本は1500億円であり、日本は米国の約１/13の水準である。<br />
<br />
日本が米国の約１/６の規模であった1995 年から見ると、格差が1/50にまで急拡大した2000年は正に米国のベンチャーキャピタルバブルであったが、2004年には日米の格差は約１/13にま で縮小している。日米はＧＮＰ比では1/1.8、人口比で1/2.1であることを考慮しても、日本のベンチャーキャピタルの規模が限定的であることがわか る。<br />
<br />
この格差の理由には、急成長するベンチャー企業が日本では未だに少ないこともあるが、ベンチャーキャピタルを含めたエクイティ・カルチャーが日本に普及し ていないことも影響している。リスクマネーは国境を越え、最もリターンが上がり、最も規制の少ない国に流れる傾向にある。なぜなら、ＶＣファンドの組成地 域と、投資するベンチャー企業の本店所在地は同一でなくても良いからである。</p>
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		<title>ベンチャーキャピタルの規律～ファンドを取り巻く環境変化</title>
		<link>http://kotonoha-media.com/blog/hasegawa/archives/6</link>
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		<pubDate>Mon, 12 May 2008 09:05:43 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
		
		<category><![CDATA[Uncategorized]]></category>

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		<description><![CDATA[
ファンドを取り巻く環境の変化

2006 年にライブドアの証券取引法違反事件において、ライブドアが実質支配する複数の投資事業組合（ファンド）が、保有する出版社株との交換で得たグループ株式 を売り抜けて数億円の利益を上げたうえ、その大部分をライブドア側に還流させ、その事実を公表していなかったことが問題になった。

この複数の投資事業組合 はいずれも業務執行組合員が異なっており、意図的にライブドアの連結はずしを意図して、いわば隠れ蓑、別働隊として機能していたとの疑問を持たれている。

村上ファンドも大きな話題となった。また、新人タレントファンドやラーメンファンド、映画ファンド、未公開株ファンドなどが、個人投資家、特に高齢者から多額の資金を集め、その運用方法に関して問題があると報道された。

このように、近年、ファンドが話題にのぼることが多くなったが、その多くは、「ファンドは匿名性を悪用した、胡散臭い、怪しい存在である」とか「ファンド を組成及び運用するものはぼろ儲けできるが、その一方で、個人投資家は泣き寝入りをせざる負えないので、野放しに出来ない」「ファンドに関しては実態が明 確でなく、監督官庁もないし、会計監査も義務付けられていないので、もっと厳格な規制をすることが社会正義である」という趣旨が多い。

筆者も 「ファンド」が法律違反をしたり、個人投資家を無理やり誘い込み、詐欺や粉飾を行うことは厳に取り締まるべきであると考える。しかし、一部の悪意のある業 者を取り締まるために、多くの正当なファンド運用者に過度の負担を強いることはファンドを通じた社会のイノベーション促進が阻害され、日本の活力が減少す ることにもなると考える。

昨今の「ファンド全体」に関する規制の流れは過度なものとなることを強く警戒している。

高度な自己規律が求められるファンドマネージャー（ＧＰ）

プ ライベートエクイティ（Private Equity;ＰＥ）とは、一般的に、未公開株投資を通じたファイナンスの総称として使われる言葉である。投資ポートフォリオにおいて多くの選択枝をも つ投資家から見れば、プライベートエクイティは「代替投資（Alternative Investment）」の一つとなる。

プライベートエク イティと他の代替投資商品との共通点は、ファンド形式であることと、運用マネジャーに成功報酬が支給されることである。一方、両者の根本的な相違点は、プ ライベートエクイティが投資先企業の価値創造によってリターンをあげる（「ハンズオン（Hands-On,実践的）」）投資手法であるのに対して、他の 代替投資は投機的な要素が強いか、あるいは、プロジェクト・ファイナンスのように、事前に決められた枠組みのなかで与えられた役割を果たす受動的な投資であるというところである。

プライベートエクイティファンドは以下のような特徴を持つ。

運用期間は通常、8年から10年という長期間に及ぶ。

相続などの場合を除き、途中換金が出来ない。

出資者の有限責任が担保されている。また課税も法人格が無い為、ファンド段階ではかからず（パススルーされ）、分配された出資者の段階で納税する。

ファンドの損益は、運用期間の前半は赤字となり、後半には株式上場やＭ＆Ａによる株式譲渡益が発生して黒字となる（キャッシュフロー曲線がアルファベットのＪに似ていることからＪカーブ曲線とも呼ぶ）。

ファンド運営は出資者全員が行うものの、主体的にはファンドマネージャーである業務執行組合員（ＧＰ）が専門的能力を発揮しながら管理する。
ファンドは1回だけでなく、継続的に組成してゆく。そのため、ファンドの評判が非常に大切で、評判の悪いファンドは次のファンドを組成しても資金が集まらない。特に、年金資金や機関投資家はファンドおよびファンドマネージャーの評判を非常に重要視する。

一部ではプライベートエクイティのメリットについて、出資者の匿名性が誇張されるが、これは外部には見えにくい、ということであって、プライベートエクイティの本質的な目的や特徴ではない。現に投資先ベンチャー企業やＭ＆Ａ企業の税務申告に際しての株主名簿では、表面的なファンド名ではなく、ファンドの出 資者の名前を記入した、実質的所有者の名義で提出することになっている。

プライベートエクイティファンドのＧＰは、不正を働こうとか、ごまかそうとする意図は全くない。一部の問題事例や広くアマチュアから出資を受け入れるファンドとは異なり、主要なファンドは機関投資家や大口個人投資家とい う、いわばプロの出資者を対象としており、彼らはＧＰに対して厳しく監視し、運用責任を問うており、また、ファンドは公認会計士による監査を毎年受けてい ることから不正の発生の可能性は低い。過度の規制は優秀な個人のファンドマネージャー及び異業種からプライベートエクイティへ参入することを阻害すること になる。

ＧＰは、出資者に対するプレッシャー（パフォーマンスを上げることと、業界での評判を落とすと次のファンドが調達できない）と、ベン チャー企業、Ｍ＆Ａ先の企業に対するプレッシャー（プライベートエクイティファンドが理念・ポリシーと倫理・エシックスを持っており、このファンドに投資 してもらうと付加価値が上がると納得してもらわないといい案件に出資できない）、更には監査法人と税務当局に対するプレッシャー（急速に低下する純資産に 対して企業価値をどのように評価するか）などに、持てる全エネルギーを投入している。

ＧＰは高度な自己規律が求められる立場である。それに加えて、プライベートエクイティに対する規制当局が出てきて、その当局からもプレッシャーを受けなければならないとすれば、プライベートエクイティのＧＰは過剰なエネルギーと管理コストを払わねばならなくなる。ＧＰとしては、日本でその規制を享受して管理コストが上がることによって、投資パフォーマンスが低下することを理解してくれる投資家から資金を集めて投資活動を行うか、こうした規制のない場所、すなわちプライベートエクイティ活動が先進的で制度が成熟している欧米等に拠点を移すかの選択になる。

一般的には、悪いことをしていないのだから規制しても影響は少ない、との意見も多いが、それはプライベートエク イティやリスクマネーの実態や本質を理解していないと筆者は考える。

成長する産業分野やベンチャー企業は流動的で、常にベンチャー企業のイノベーションの 内容も変化しており、また出資者のお金の流れも国境なく、グローバルに流れる世界では、新しい金融手法や投資スキームが常に開発されている。

このような出資者側、ベンチャー企業側のイノベーションをダイナミックに捉えようとするプライベートエクイティにとっては、規制や制約が少しでもない地域で活動を行ないたいものであり、規制の強化は日本へのプライベートエクイティ投資の減少をもたらすことにつながる懸念がある。国際的にも通用する優秀なＧＰは規制が強化 されると、より規制の少ない国に拠点を移す傾向が強いのである。

加えて、管理コストが上昇することから投資パフォーマンスが低下する日本のプライベートエクイティファンドへの海外からの資金導入はさらに難しくなると言わざるを得ない。
]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>
<strong>ファンドを取り巻く環境の変化</strong><br />
<br />
2006 年にライブドアの証券取引法違反事件において、ライブドアが実質支配する複数の投資事業組合（ファンド）が、保有する出版社株との交換で得たグループ株式 を売り抜けて数億円の利益を上げたうえ、その大部分をライブドア側に還流させ、その事実を公表していなかったことが問題になった。<br />
<br />
この複数の投資事業組合 はいずれも業務執行組合員が異なっており、意図的にライブドアの連結はずしを意図して、いわば隠れ蓑、別働隊として機能していたとの疑問を持たれている。<br />
<br />
村上ファンドも大きな話題となった。また、新人タレントファンドやラーメンファンド、映画ファンド、未公開株ファンドなどが、個人投資家、特に高齢者から多額の資金を集め、その運用方法に関して問題があると報道された。<br />
<br />
このように、近年、ファンドが話題にのぼることが多くなったが、その多くは、「ファンドは匿名性を悪用した、胡散臭い、怪しい存在である」とか「ファンド を組成及び運用するものはぼろ儲けできるが、その一方で、個人投資家は泣き寝入りをせざる負えないので、野放しに出来ない」「ファンドに関しては実態が明 確でなく、監督官庁もないし、会計監査も義務付けられていないので、もっと厳格な規制をすることが社会正義である」という趣旨が多い。<br />
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筆者も 「ファンド」が法律違反をしたり、個人投資家を無理やり誘い込み、詐欺や粉飾を行うことは厳に取り締まるべきであると考える。しかし、一部の悪意のある業 者を取り締まるために、多くの正当なファンド運用者に過度の負担を強いることはファンドを通じた社会のイノベーション促進が阻害され、日本の活力が減少す ることにもなると考える。<br />
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昨今の「ファンド全体」に関する規制の流れは過度なものとなることを強く警戒している。<strong><br />
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高度な自己規律が求められるファンドマネージャー（ＧＰ）</strong><br />
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プ ライベートエクイティ（Private Equity;ＰＥ）とは、一般的に、未公開株投資を通じたファイナンスの総称として使われる言葉である。投資ポートフォリオにおいて多くの選択枝をも つ投資家から見れば、プライベートエクイティは「代替投資（Alternative Investment）」の一つとなる。<br />
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プライベートエク イティと他の代替投資商品との共通点は、ファンド形式であることと、運用マネジャーに成功報酬が支給されることである。一方、両者の根本的な相違点は、プ ライベートエクイティが投資先企業の価値創造によってリターンをあげる（「ハンズオン（Hands-On,実践的）」）投資手法であるのに対して、他の 代替投資は投機的な要素が強いか、あるいは、プロジェクト・ファイナンスのように、事前に決められた枠組みのなかで与えられた役割を果たす受動的な投資であるというところである。<br />
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プライベートエクイティファンドは以下のような特徴を持つ。<br />
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運用期間は通常、8年から10年という長期間に及ぶ。<br />
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相続などの場合を除き、途中換金が出来ない。<br />
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出資者の有限責任が担保されている。また課税も法人格が無い為、ファンド段階ではかからず（パススルーされ）、分配された出資者の段階で納税する。<br />
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ファンドの損益は、運用期間の前半は赤字となり、後半には株式上場やＭ＆Ａによる株式譲渡益が発生して黒字となる（キャッシュフロー曲線がアルファベットのＪに似ていることからＪカーブ曲線とも呼ぶ）。<br />
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ファンド運営は出資者全員が行うものの、主体的にはファンドマネージャーである業務執行組合員（ＧＰ）が専門的能力を発揮しながら管理する。<br />
ファンドは1回だけでなく、継続的に組成してゆく。そのため、ファンドの評判が非常に大切で、評判の悪いファンドは次のファンドを組成しても資金が集まらない。特に、年金資金や機関投資家はファンドおよびファンドマネージャーの評判を非常に重要視する。<br />
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一部ではプライベートエクイティのメリットについて、出資者の匿名性が誇張されるが、これは外部には見えにくい、ということであって、プライベートエクイティの本質的な目的や特徴ではない。現に投資先ベンチャー企業やＭ＆Ａ企業の税務申告に際しての株主名簿では、表面的なファンド名ではなく、ファンドの出 資者の名前を記入した、実質的所有者の名義で提出することになっている。<br />
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プライベートエクイティファンドのＧＰは、不正を働こうとか、ごまかそうとする意図は全くない。一部の問題事例や広くアマチュアから出資を受け入れるファンドとは異なり、主要なファンドは機関投資家や大口個人投資家とい う、いわばプロの出資者を対象としており、彼らはＧＰに対して厳しく監視し、運用責任を問うており、また、ファンドは公認会計士による監査を毎年受けてい ることから不正の発生の可能性は低い。過度の規制は優秀な個人のファンドマネージャー及び異業種からプライベートエクイティへ参入することを阻害すること になる。<br />
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ＧＰは、出資者に対するプレッシャー（パフォーマンスを上げることと、業界での評判を落とすと次のファンドが調達できない）と、ベン チャー企業、Ｍ＆Ａ先の企業に対するプレッシャー（プライベートエクイティファンドが理念・ポリシーと倫理・エシックスを持っており、このファンドに投資 してもらうと付加価値が上がると納得してもらわないといい案件に出資できない）、更には監査法人と税務当局に対するプレッシャー（急速に低下する純資産に 対して企業価値をどのように評価するか）などに、持てる全エネルギーを投入している。<br />
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ＧＰは高度な自己規律が求められる立場である。それに加えて、プライベートエクイティに対する規制当局が出てきて、その当局からもプレッシャーを受けなければならないとすれば、プライベートエクイティのＧＰは過剰なエネルギーと管理コストを払わねばならなくなる。ＧＰとしては、日本でその規制を享受して管理コストが上がることによって、投資パフォーマンスが低下することを理解してくれる投資家から資金を集めて投資活動を行うか、こうした規制のない場所、すなわちプライベートエクイティ活動が先進的で制度が成熟している欧米等に拠点を移すかの選択になる。<br />
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一般的には、悪いことをしていないのだから規制しても影響は少ない、との意見も多いが、それはプライベートエク イティやリスクマネーの実態や本質を理解していないと筆者は考える。<br />
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成長する産業分野やベンチャー企業は流動的で、常にベンチャー企業のイノベーションの 内容も変化しており、また出資者のお金の流れも国境なく、グローバルに流れる世界では、新しい金融手法や投資スキームが常に開発されている。<br />
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このような出資者側、ベンチャー企業側のイノベーションをダイナミックに捉えようとするプライベートエクイティにとっては、規制や制約が少しでもない地域で活動を行ないたいものであり、規制の強化は日本へのプライベートエクイティ投資の減少をもたらすことにつながる懸念がある。国際的にも通用する優秀なＧＰは規制が強化 されると、より規制の少ない国に拠点を移す傾向が強いのである。<br />
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加えて、管理コストが上昇することから投資パフォーマンスが低下する日本のプライベートエクイティファンドへの海外からの資金導入はさらに難しくなると言わざるを得ない。</p>
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